【防災力:3】ザ・パークハウス池上

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ザ・パークハウス池上

[所在地] 〒146-0082 東京都大田区池上2丁目8−1

防災力 Level 3
地盤 []沖積層、表層地盤増幅率が高い
浸水 []氾濫浸水区域内で、約1.9mの浸水可能性
建物 []全体的にシンプルな形状
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約5m~6m、呑川流域の低地に位置します。
対象地は、最も新しい地層である「沖積層」の堆積エリアに含まれます。沖積層は、まだ固まり切っていない軟弱な地層であり、地震時に揺れやすい傾向があります。
対象地の一部は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”2.14~2.18”です。
都区内で、東部低地や埋立地エリアを除けばかなり高い数値であり、地震の際の揺れが大きくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地の東側にある公開されたボーリング調査地点では、
西方にある最も近い調査地点では、深度9m過ぎまでN値0~1の地層が続き、深度15m過ぎに支持層に到達するようです。
対象地の近隣(南西方)にある調査地点では、深度11m過ぎまでN値0の地層が続き、深度17m過ぎに支持層レベルに到達するようです。(支持層と判断するだけの深さまで柱状図の表記がないため、支持層が更に深い場所である可能性もあります)
表層面は柔らかく、支持層も浅くはないので、地盤の良い場所ではありません。

浸水リスク

最大約1.9mの浸水可能性が指摘されています。
敷地は、赤い線で表示される「呑川が氾濫した場合の浸水区域」内に位置しており、呑川の河岸とほとんど標高差がないため、予想を超える大雨が降った場合には想定外の浸水被害が発生する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2021年3月竣工のRC造地上14階建です。施工会社は、マンション建設に実績のある「東洋建設」です。
建物は、3棟をエキスパンションジョイントで接合したような形状です。少し縦長の棟もありますが、全体的にシンプルな形なので、建物損壊リスクは低いと判断します。

 接面道路

東側(幅員約11.1m)、北側(幅員約7m~7.3m)、西側(幅員約7m~7.2m)の3本の区道に接面している3方路地です。接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
国道1号(第二京浜)に近接していますので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「池上2丁目」の地域危険度は“2”(※)となっており、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、池上2丁目は9件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”となっています。
幹線道路である第二京浜(国道1号線)に近接していることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。
敷地の一部が、普通借地権となっています。「定期借地権」ではないので、建物の存続期限に関する問題は原則的にありません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

沖積層及び埋没谷エリアに該当し、表層地盤増幅率が非常に高い場所です。
ボーリング調査も良くありません。
吞川の氾濫浸水区域内に位置しており、想定を超える浸水被害があり得ます。
全体的にシンプルな形状の建物なので、建物損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

沖積層及び埋没谷エリアに該当し、表層地盤増幅率が非常に高く、ボーリング調査もあまり良くないので、地盤リスクがそれなりにある場所だと推察します。呑川の氾濫浸水区域内に位置しますので、浸水リスクも顕在です。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。