【防災力:5】三田ガーデンヒルズ

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 三田ガーデンヒルズ

[所在地] 〒108-0073 東京都港区三田1丁目4−60

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤増幅率が比較的良好な台地
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []どっしりとした形状
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高およそ17m~18mの台地上にあります。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますが、埋没谷の境界に近い浅い部分なので、地盤リスクへの影響は限定的なのではないかと考えます。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.5”です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
南西方にある同地形(台地)の調査地点では、
深度7m超までN値3~5の地層が続きます。
深度10m過ぎにN値50超の固い地層となります。
深度13m~14mでN値15ほどの少し柔らかい地層が挟まります。
柱状図には支持層までの表記はなく、支持層の深さは把握できません。
支持層の深さは把握できませんが、表層面に問題がなく、その後も固い地層が多くを占めるので、大きな地盤リスクはない場所であると推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に最大0.4mほどの浸水可能性が指摘されていますが、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2025年3月竣工予定のRC造14階建です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「大成建設」です。
どっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。

 接面道路

南側(幅員約15m)、西側(幅員約6.1m~9.3m)の2本の区道に接面する角地です。
南側接面道路は、片側一車線が整備された道路で、東西にある国道へのアクセスにも優れているので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好なので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「三田1丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に対して強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、三田1丁目は32件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。
小学校及び高等学校が隣接しており、運動会のときなどに騒がしく感じる可能性があります。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が比較的良好な台地に位置します。
埋没谷の範囲に該当しますが、ボーリング調査からは大きな地盤リスクの兆候は見出せませんでした。
大きな浸水リスクはないでしょう。
どっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性は良好なので、火災時の災害リスクは低いです。

表層地盤増幅率が比較的良好な台地に位置し、ボーリング調査の結果もさほど悪くないので、地盤リスクは小さい場所であると推察します。その他の浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いことから、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。