「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名　レクセル高田馬場

[所在地] 〒169-0073 東京都新宿区百人町４丁目５−２

 標高・地形

●標高約31m～32m、台地同様の切土地に位置します。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.41”です。
●都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●近隣にある調査地点では、
▼深度7m～8mほどにN値2未満の柔らかい地層が存在します。
▼深度10m余りで、N値50となりますが、それ以降もN値20～30の地層が続く地点があります。
▼支持層の深さは24m～28mほどのようです。
●浅い部分に柔らかい地層が存在しますが、深度10mほどで固い地層となるので、地震時に大きく揺れるリスクは低いのではないかと推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

●2009年3月竣工のRC造地下1階地上10階建です。
●施工会社は、マンション建設に実績のある「加賀田組」です。
●概ねシンプルな形状なので、建物損傷リスクは低いでしょう。

 接面道路

●北側(幅員約20.2m)、西側(幅員約15m)、東側(幅員約10m)の3本の区道と接面している3方路地です。
●明治通りや山手通り(都道)との接続は容易であり、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「百人町４丁目」の地域危険度は“１”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、百人町４丁目は4件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
●ただ、周囲を治安が最悪レベルの町域に囲まれているので、安全なエリアとはいえません。

 本マンションの総評

●表層地盤増幅率が良好な台地(同様の切土地)に位置します。
●ボーリング調査にも深刻な問題は見出せません。
●浸水可能性は指摘されていません。
●概ねシンプルな形状なので、建物損傷リスクは低いでしょう。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

⇒地盤ハザードエリアに該当しない、表層地盤増幅率が良好な台地(同様の切土地)に位置し、ボーリング調査にも深刻な問題は見出せないので、地盤リスクは低いと判断します。その他のリスクも低いので、防災力を“レベル５”とします。(５段階評価で５が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。