【防災力:4】エクレールガーデン鷺ノ宮

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 エクレールガーデン鷺ノ宮

[所在地] 〒165-0035 東京都中野区白鷺3丁目3−4

防災力 Level 4
地盤 []谷底低地、表層地盤増幅率は良好
浸水 []氾濫浸水区域に隣接し、約0.4mの浸水可能性
建物 []2000年竣工の低層RC造建物
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約40mの谷底低地に位置します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.48”です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
隣接地にある3ヶ所の調査地点では、
N値0~1の非常に柔らかい地層が深度5mほどまであります。
北西側隣接地の地点では、支持層の深さが6m弱と非常に浅いです。
南西側隣地の地点では、支持層の深さが19m超とやや深くなります。
支持層の深さが6m~19mと幅がありますが、周辺の全ての調査地点において深度6mでN値10を超えているので、地震の際に揺れを大きくするような地盤リスクは感じられません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

最大約0.4mの浸水可能性が指摘されています。
敷地は、赤い線で表示される「妙正寺川が氾濫した場合の浸水区域」に隣接しています。
地形が「谷底低地」であるということは、昔から川が流れていた場所であるということです。
想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性がある立地です。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2000年2月竣工の低層RC造建物(地下1階地上5階建)です。
施工は、スーパーゼネコンの「鹿島建設」及びマンション建設に実績のある「不動建設(現:ナカノフドー建設)」の共同企業体です。
低層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。

 接面道路

北側、西側、東側の3本の区道と接面する3方路地です。
中野区は当該区道の幅員情報を公開していないので、詳細な幅員は不明ですが、北側及び西側区道は問題のない広さです。
幹線道路に直線的にアクセスできる道路はないので、系統連続性は普通と判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「白鷺3丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、白鷺3丁目は11件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
南側に保育園が隣接しており、騒がしく感じる可能性があります。

 本マンションの総評

妙正寺川流域に位置する谷底低地ですが、表層地盤増幅率は良好です。
ボーリング調査からは、大きな地盤リスクの兆候は見出せませんでした。
氾濫浸水区域に隣接し、最大約0.4mの浸水可能性が指摘されています。
低層RC造建物なので、建物損壊リスクは低いです。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

表層地盤増幅率は良好で、ボーリング調査にも大きな問題は見られないので、地盤リスクは低いと判断します。浸水可能性の指摘は約0.4mにとどまりますが、妙正寺川の氾濫浸水区域に隣接するので、浸水リスクは顕在です。よって、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。