【防災力:4】ライオンズヒルズ上池台

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ライオンズヒルズ上池台

[所在地] 〒145-0064 東京都大田区上池台5丁目17−21

防災力 Level 4
地盤 []液状化、埋没谷、傾斜地
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []高低差のある土地に合わせた形状
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約15m~26mの台地斜面(傾斜地)に位置します。
傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。コンクリートでガチガチに固めているので問題ないと見る向きもありますが、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
東京都建設局が公開している「東京の液状化予測図」では「液状化の可能性がある地域」に敷地の一部が含まれています。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]


※ 東京都建設局 → [東京の液状化予測図]

 表層地盤増幅率

対象地は、3つのメッシュにまたがっています。
敷地の過半を占める南西側メッシュの表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.95”です。都区内の武蔵野台地エリアではかなり高い数値であり、地震の際の揺れが大きくなる可能性が高い場所です。
敷地東側のメッシュの表層地盤増幅率は”1.72”です。都区内の武蔵野台地エリアでは高い方の数値であり、地震の際の揺れが大きくなる可能性がある場所です。
敷地北西側の一部が含まれるメッシュの表層地盤増幅率は”1.53”です。都区内では比較的低い数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性がある場所です。
3つのメッシュは表層地盤増幅率が大きく異なりますが、ここでは、傾斜している敷地の低い方に当たり、敷地の過半を占める”1.95”をより重視することにします。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
東方の台地に存する調査地点では、深度7m~10mにN値1~2の柔らかい地層がある上に、支持層の深さは27m過ぎになるようです。あまり良い地盤ではありません。
北方の切土地に存する地点では、表層面の地盤の固さは問題ないものの、支持層の深さは22mほどとなるようです。
総じて、地盤の良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2004年10月竣工のRC造地上12階建です。施工会社は、マンション建設に実績のある「前田建設工業」及び「東洋建設」並びに「日建ハウジングシステム」の共同企業体です。
建物は、高低差のある土地に合わせて、1階の位置(高さ)が東側と西側で異なっているように見えます。
全体的にはどっしりした形状の建物なので、大きな損壊リスクはないと思いますが、平坦地に建つ建物と比較したら、損傷リスクは多少あるだろうと判断します。

 接面道路

北西側(幅員約10.6m)、南西側(幅員約6.8m)、東側(幅員約6.9m)の3本の区道に接面している3方路地です。南西側区道の接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
北西側接面道路は片側一車線及び歩道が整備された道路であり、幹線道路との接続も容易なので、系統連続性は良好とします。
接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「上池台5丁目」の地域危険度は“1”(※)となっており、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、上池台5丁目は20件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”となっています。

 本マンションの総評

「液状化の可能性がある地域」に敷地の一部が該当し、埋没谷エリアで、表層地盤増幅率が高い傾斜地です。
浸水可能性は指摘されていません。
敷地の高低差に合わせた形状の建物なので、多少の建物損傷リスクを認めます。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

「液状化の可能性がある地域」に敷地の一部が該当し、埋没谷エリアで、表層地盤増幅率が高い傾斜地なので、地盤リスクは無視できません。建物も、高低差のある土地に合わせた形状となっているので、多少の建物損傷リスクを認めます。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。