物件名　ザ・パークハウス杉並和田

１．大地震が発生しても安全か

[所在地] 〒166-0012 東京都杉並区和田１丁目１９−１１

標高・地形

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

●東京都建設局が公開している「東京の液状化予測図」では、敷地の一部が「液状化の可能性がある地域」に含まれています。
●12万年前～16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ 東京都建設局 → [東京の液状化予測図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか？

表層地盤増幅率

●良好な(低い)数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6″以下です。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

周辺のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●南西方にある調査地点では、深度2mほどでN値10を超え、深度4m～5mでN値20を超えるなど表層から固い地層となり、深度30mを超えてもN値30前後の層が続きます。
●南東方にある調査地点では、深度10mほどで支持層となり得るN値50超の固い地層となりますが、深度20mを超えた辺りでN値30前後の地層となります。
●地下水位は比較的浅いのですが、砂質の地層は少ないので、液状化の可能性は低いのではないかと考えます。
●また、埋没谷の影響とみられる地層も把握できますが、N値があまり低くないので、地盤に与える影響は低いと判断します。
●浅いうちに固い地層となるようなので、大きな地盤リスクはないでしょう。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

●中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。

２．1000年に一度の大水害が発生しても安全か

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

３．その他の災害リスク

接面道路

●北側(幅員約6.5m)、東側、南側の3本の区道に接面する3方路地です。
●東側及び南側接面道路は、中野区の道路となりますので、幅員の詳細は不明ですが、緊急車両の通行に支障をきたすような狭い道路ではありません。
●また、接道部分では、敷地後退をして歩道が整備されています。
●中野通りへのアクセスは容易なので系統連続性は良好と判断します。
●接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「和田1丁目」の地域危険度は“２”(※)であり、災害に比較的強い地域とされています。

※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、和田1丁目は29件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。

４．本マンションの総合評価

【地震リスク】
大きな地盤リスクはないと推察される場所に建つ中層RC造建物なので、大きな地震の際でも被害が生じる可能性は低いと判断します。
【水害リスク】
神田川の氾濫浸水区域内に位置し、約2.2mの浸水可能性が指摘されているので、浸水リスクは大きいです。
【その他リスク】
大きなリスクを感じるような要素なし

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル３”とします。
(５段階評価で５が最も安全)

《評価時点》2025年11月