【防災力:5】ザ・パークハウス市谷加賀町レジデンス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ザ・パークハウス市谷加賀町レジデンス


[所在地] 〒162-0062 東京都新宿区市谷加賀町1丁目2−1

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤増幅率が比較的良好な台地
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []中層RC造建物
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高およそ27~28mの台地上にあります。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.52”です。
都区内では比較的低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある複数の調査地点では、
深度10m~12mほどまでN値1~2の柔らかい地層が続いています。
深度20mを超えても、N値10未満の地層が出現します。
支持層に到達するのは、深度40m近い地点もあります。
表層面が柔らかく、支持層も深いようなので、地盤が良いとはいえません。
ただ、一番近い調査地点の表層面はN値3以上がほとんどを占めるので、地震時に揺れが大きくなるようなリスクはないものと推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に最大0.2mほどの浸水可能性が指摘されていますが、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2021年8月竣工の中層RC造建物(地上7階建)です。
施工会社は、準大手ゼネコンの「フジタ」です。
中層建物なので、大地震の際の損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

南側で接面する区道は幅員が12m超あり、北側で接面する一方通行の区道は、幅員が一部4mを切る箇所があります。敷地の西側に私道もあり、3方路地といってもいい接道状況です。
大きな道路に出るのに少し距離があるので、系統連続性は普通と判断します。
接面道路は必要十分な幅員があるので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「市谷加賀町1丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、市谷加賀町1丁目は1件となっており、治安は“5段階で1番良いレベル”です。
隣りに中学校があるので、運動会のときなどは騒がしく感じるかもしれません。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が比較的低い台地上に立地します。
ボーリング調査は良いとはいえない結果ですが、大きな地盤リスクの兆候は見出せませんでした。
大きな浸水リスクはないでしょう。
中層RC造建物なので、損壊リスクも低いです。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

表層地盤増幅率が比較的良好な台地に位置し、ボーリング調査からも深刻なリスクの存在は見出せなかったので、大きな地盤リスクはないと推察します。浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いことから、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。