【防災力:4】レグノスイート三軒茶屋

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 レグノスイート三軒茶屋

[所在地] 〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋2丁目48−8

防災力 Level 4
地盤 []ボーリング調査の結果が良好
浸水 []川筋に掛かっている
建物 []中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高は約32m~33mで、「谷底低地」と「切土地」にまたがっています。
東京都建設局が公開している「東京の液状化予測図」では「液状化の可能性がある地域」に敷地が含まれています。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]


※ 東京都建設局 → [東京の液状化予測図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.56”です。
都区内の武蔵野台地エリアでは標準的な数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性は低い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内にある公開されたボーリング調査地点では、
深度6mほどまでは、N値3以下の地層が続きます。
支持層の深さは7m余りのようです。
周辺にある調査地点では、深度10m~11mほどで支持層に到達するようです。
地下水位は浅いですが、砂質の地層はほとんどないので、液状化の可能性は高くないと考えます。
支持層が浅いので、マンション適地です。

浸水リスク

最大約0.8mの浸水可能性が指摘されています。
敷地の約半分を占める谷底低地は、暗渠となっている蛇崩川の流域であり、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性がある立地です。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2005年9月に竣工した中層RC造建物(地下1階地上7階建)です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「鹿島建設」です。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

西側都道(幅員約33m)、北側区道(幅員約3.8m )の2本の道路と接面している角地です。
都道(環七通り)に面しているため、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「三軒茶屋2丁目」の地域危険度は”2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、三軒茶屋2丁目は75件となっており、治安は“5段階で最悪レベル”です。
環七通り沿いであることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

「液状化の可能性がある地域」に含まれている谷底低地(及び切土地)です。
ボーリング調査の結果は、良好です。
敷地は蛇崩川の流域に掛かっており、想定外の浸水があり得る立地です。
中層RC造建物であり、建物損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

「液状化の可能性がある地域」に含まれている谷底低地(及び切土地)ですが、周辺のボーリング調査の結果が良好なので、地盤リスクは低いと判断します。暗渠となっている蛇崩川の流域に掛かり、約0.8mの浸水可能性が指摘されているので、浸水リスクは顕在です。よって、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。