【防災力:5】プラウド杉並和田
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 プラウド杉並和田
[所在地] 〒166-0012 東京都杉並区和田2丁目37−7他
防災力 | Level 5 |
地盤 | [4]表層地盤増幅率に問題のない台地同様の切土地 |
浸水 | [4]大きな浸水リスクなし |
建物 | [5]低層及び中層RC造建物3棟 |
火災 | [5]接道状況及び系統連続性は良好 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高39mほどの台地から続く切土地に位置します。
●台地を削って造成した切土地で、かつ周囲と高低差もなく、実質的には周囲に広がる台地と同様と考えても差し支えありません。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.5”です。
●都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6″以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●西方にある調査地点では、深度8mほどまで柔らかい層が続いていますが、東南方にある調査地点では、大きな問題のない地盤のように見えます。
●どちらも支持層までの表記がなく、支持層の深さは把握できません。
●東南方の地点の方が対象地に近いので、大きな地盤リスクはないと判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
浸水リスク
敷地の一部に約0.2mの浸水可能性の指摘がありますが、標高や地形からみて、全体に大きな影響を与えることはないものと判断します。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫が拡大する可能性があります。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●中堅ゼネコンの「銭高組」が施工し、2012年5月に竣工した3棟からなります。
▼グランドコート:低層RC造建物(地下1階地上5階建)
▼サウスコート:中層RC造建物(地下1階地上6階建)
▼プライベートコート:低層RC造建物(地上5階建)
●低層及び中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。
接面道路
●周囲に必要十分な幅員の区道が整備されています。
●環七通りが近く、アクセスも容易なので系統連続性は良好と判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「和田2丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に対して比較的強い地域とされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、和田2丁目は14件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が良好な台地から続く切土地です。
●ボーリング調査からも深刻な問題は見出せませんでした。
●大きな浸水リスクはないでしょう。
●低層及び中層RC造建物であり、大地震の際の損壊リスクは低いです。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
⇒表層地盤増幅率が良好で、ボーリング調査も深刻な問題は見られなかったので、地盤リスクは低いと判断します。他の、浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。