【防災力:3】パークホームズ目黒ザレジデンス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 パークホームズ目黒ザレジデンス

[所在地] 〒153-0064 東京都目黒区下目黒2丁目9−3

防災力 Level 3
地盤 []沖積層、ボーリング調査は良好
浸水 []目黒川沿いで、最大約2.8mの浸水可能性
建物 []どっしりとした形状の建物
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高4mほどの、目黒川沿いの谷底低地です。北東側の道路を挟んで目黒川が流れています。
対象地は最も新しい地層である「沖積層」の堆積エリアに含まれます。沖積層は、まだ固まり切っていない軟弱な地層であり、地震時に揺れやすい傾向があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.77″です。
都区内の武蔵野台地エリアでは高い数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8″以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6″以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内にあるボーリング調査地点の柱状図では、深度3m~4mほどまで柔らかい層となっていますが、深度6m余りで支持層に到達します。
支持層が浅いので、マンション適地といえる場所です。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

最大約2.8mの浸水可能性が指摘されています。
対象地の北東側には目黒川が流れており、赤い線で表示される「目黒川が氾濫した場合の浸水区域」内に位置しています。
想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性がある立地です。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2012年2月竣工のRC造地下1階地上10階建です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「大成建設」です。
横長のどっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

北東側接面区道は幅員5.5mほど、南西側及び北西側で接面する区道は一方通行で幅員4.3~5.4mほどと、いずれも必要十分な幅の広さがある道路です。
幹線道路へのアクセスには、同程度の幅員の道路が続くので、系統連続性は普通と判断します。
接道状況及び系統連続性ともに問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「下目黒2丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、下目黒2丁目は25件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。

 本マンションの総評

敷地は、目黒川流域の谷底低地です。表層地盤増幅率も良くありません。
敷地内にあるボーリング調査地点の結果は良好です。
浸水リスクについては、目黒川の氾濫という、大きなリスクを抱えています。
横長のどっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

1ヶ所のボーリング調査結果は良好なのですが、沖積層の堆積エリアに該当し、表層地盤増幅率も良くない谷底低地なので、地盤リスクを多少計上します。目黒川沿いで、約2.8mもの浸水可能性が指摘されていることから、浸水リスクは大きいです。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。