物件名　三田ガーデンヒルズ

１．大地震が発生しても安全か

[所在地] 〒108-0073 東京都港区三田１丁目４−６０

標高・地形

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

●12万年前～16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますが、埋没谷の境界に近い浅い部分なので、地盤リスクへの影響は限定的なのではないかと考えます。
●北側隣地と10m超、西側接道と7mほどの高低差があり、この法面(斜面)部分は「土砂災害特別警戒区域」及び「土砂災害警戒区域」に指定されていることから、崖崩れの危険性が高い場所といえます。
●ただ、大規模な擁壁等の存在は公開情報からは確認できないので、暫定的に、大きな傾斜地リスクはないとします。(大規模な擁壁の存在が確認できた場合には傾斜地リスクを計上する可能性があります)

※ [土砂災害警戒区域等マップ(東京都)] → [土砂災害警戒区域]タブ

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか？

表層地盤増幅率

●都区内では比較的低い数値であり、地震時の揺れを小さく抑えられる可能性がある場所です
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●近隣の調査地点では、
▼深度10m過ぎにN値40～50の固い地層となります。
▼深度13m～14mでN値15～23の地層が挟まります。
▼柱状図には支持層までの表記はなく、支持層の深さは把握できません。
●比較的浅いうちに固い地層となるので、大きな地盤リスクはない場所であると推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

●どっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。

２．1000年に一度の大水害が発生しても安全か

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

３．その他の災害リスク

接面道路

●南側(幅員約15m)、西側(幅員約6.1m～9.3m)、北西側(幅員約9m)の3本の区道に接面する3方路地です。
●周辺にある国道との接続も容易なので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好なので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

●東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「三田1丁目」の地域危険度は“１”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。

※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、三田1丁目は23件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
●小学校及び高等学校が隣接しており、騒がしく感じる可能性があります。

４．本マンションの総合評価

【地震リスク】
比較的浅いうちに固い地層となる地盤の上に建つ、どっしりとした形状の建物なので、地震時に大きな被害が発生する可能性は低いでしょう。
【水害リスク】
浸水可能性の指摘はありますが、標高や地形からみて、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
【その他リスク】
特段の災害リスクなし

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル５”とします。
(５段階評価で５が最も安全)

《評価時点》2025年9月