【防災力:4】ヒルズ目白坂

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ヒルズ目白坂

[所在地] 〒112-0014 東京都文京区関口2丁目5−19

防災力 Level 4
地盤 []土砂災害特別警戒区域等
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []2001年竣工の低層RC造建物
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約22m~28mの台地斜面に位置しています。
対象地の南側法面部分は「土砂災害特別警戒区域」及び「土砂災害警戒区域」並びに「急傾斜地崩壊危険箇所」に指定されています。土砂災害の危険性が高い場所です。
この対象地の南側は文京区立江戸川公園となっており、法面の保守・管理に関する費用の負担はないでしょうが、土砂災害等のリスクがなくなる訳ではありません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]


※ [土砂災害警戒区域等マップ(東京都)] → [土砂災害警戒区域]タブ

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.26~1.42”です。
都区内で優良レベルであり、地震の際の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある調査地点では、
深度約6m~9m及び15m~17mにN値3以下の柔らかい地層が存在します。
深度33mを超えても、支持層に到達しないようです。
柔らかい地層が混在し、支持層も深いようなので、地盤の良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2001年3月竣工の低層RC造建物(地下1階地上3階建)です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「大林組」です。
低層RC造建物なので、建物自体の損壊リスクは低いと判断します。

 接面道路

北東側区道(幅員約4.8m~5.9m)に接面している中間画地です。
前面道路は対象地の東方は幅員が4mを切る箇所もある上に一方通行路となるので、系統連続性は普通と判断します。
前面道路の西方は、幅員5m超を保ったまま目白通りまでアクセスできるので、緊急車両の通行等に問題はないと考えます。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「関口2丁目」の地域危険度は“1”(※)となっており、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、関口2丁目は10件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。

 本マンションの総評

台地斜面に位置します。
「土砂災害特別警戒区域」及び「土砂災害警戒区域」並びに「急傾斜地崩壊危険箇所」に指定されています。
ボーリング調査も、あまり良い結果ではありません。
浸水可能性は指摘されていません。
低層RC造建物なので、建物自体の損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

台地斜面に位置し、敷地の南側は「土砂災害特別警戒区域」及び「土砂災害警戒区域」並びに「急傾斜地崩壊危険箇所」に指定されています。周辺のボーリング調査も良い結果ではなかったことから、地盤リスクを認めます。その他のリスクは低いので、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。