【防災力:5】グランフォート青淵閣
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 グランフォート青淵閣
[所在地] 〒170-0012 東京都豊島区上池袋1丁目32−20
防災力 | Level 5 |
地盤 | [4]表層地盤増幅率が優良レベルの台地 |
浸水 | [5]浸水可能性の指摘なし |
建物 | [4]横長でどっしりとした形状 |
火災 | [5]接道状況及び系統連続性は良好 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高約27m~30mの台地(一部、切土地)に位置します。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.28~1.32″です。
●都区内で優良レベルであり、地震時の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8″以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6″以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内にある公開されたボーリング調査地点の柱状図では、支持層が出現するのは深度41m超であるようです。
●また、震度19m~22mほどにはN値10未満の層も存在し、マンション用地として良い地盤とはいえません
●周辺にある複数の調査地点を見ても、同様か、更に良くない地盤となっています。
●ただし、地震時に揺れが大きくなるような非常に柔らかい地層ではないので、大きな地盤リスクはないものと判断します。
浸水リスク
浸水可能性は指摘されていません。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●2006年2月竣工のRC造建物(地上10階建)です。
●施工会社は、マンション建設を多く手掛ける「東洋建設」及び「前田建設工業」の共同企業体です。
●北側部分は上から見ると少し複雑な形をしていますが、全体的には横長でどっしりとした形状のRC造建物なので、建物損壊リスクは低いと判断します。
接面道路
●南東側区道(幅員約11m)、北西側私道(幅員約6m)の2本の道路に接する2方路地です。
●都道436号線(宮仲公園通り)へのアクセスは容易であり、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「上池袋1丁目」の地域危険度は“3”(※)であり、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、上池袋1丁目は34件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が優良レベルの台地に位置します。
●ボーリング調査結果は、良いとはいえませんが、深刻な問題も見出せませんでした。
●浸水可能性は指摘されていません。
●横長でどっしりとした形状のRC造建物であり、損壊リスクは低いと判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
⇒表層地盤増幅率が優良レベルで、ボーリング調査でも深刻な問題が見られない台地に位置するので、大きな地盤リスクはないと判断します。その他の浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。