【防災力:5】世田谷喜多見ザ・テラス
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 世田谷喜多見ザ・テラス
[所在地] 〒157-0067 東京都世田谷区喜多見9丁目11−9
防災力 | Level 5 |
地盤 | [5]地盤増幅率及びボーリング調査が優良レベルの台地 |
浸水 | [3]野川の氾濫浸水区域内だが、大きな被害には繋がらない |
建物 | [5]2022年竣工の低層RC造建物 |
火災 | [4]系統連続性は普通 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高は約23m~24mの台地に位置します。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.36~1.38”です。
●都区内で優良レベルであり、地震時の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8″以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6″以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内にある公開されたボーリング調査地点では、支持層の深さが5mほどです。
●周辺にある調査地点では、支持層の深さは更に浅い4mほどです。
●支持層が浅く、直接基礎が可能なマンション適地です。都区内でも有数の地盤の良い場所です。
浸水リスク
●敷地の一部に約0.3mの浸水可能性の指摘があります。また、西側接面道路付近には約0.5mの浸水可能性が指摘されています。
●対象地は、西方にある旧野川の川筋と新野川の間に位置し、「野川が氾濫した場合の浸水区域」に含まれています。大きな浸水リスクが指摘される場所と標高差がさほど大きくないので、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性があります。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●2022年1月竣工の低層RC造建物(地下1階地上5階建)です。
●施工会社は、準大手ゼネコンの「東急建設」です。
●低層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。
接面道路
●南西側(幅員約7m)、南東側(幅員約5.8m~6m)、北東側(幅員約6m)の3本の区道と接面する3方路地です。接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
●南西側接面道路は、世田谷通り(都道)まで、幅員7m超を維持して接続できる道路なので、系統連続性に問題はなく、「普通」と判断します。
●接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いでしょう。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「喜多見9丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、喜多見9丁目は15件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が優良レベルの台地です。
●ボーリング調査でも、都区内有数の地盤の良い場所であることが把握されます。
●「野川が氾濫した場合の浸水区域」内に位置し、約0.3mの浸水可能性が指摘されています。
●低層RC造建物であり、損壊リスクは低いです。
●接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いでしょう。
⇒表層地盤増幅率が優良レベルである上に、ボーリング調査でも都区内有数の地盤の良い場所であることが把握される台地に位置するので、地盤リスクは低いです。野川の氾濫浸水区域内に位置しますが、浸水可能性の指摘は約0.3mにとどまっており、これ単独で防災レベルを下げるほどの大きなリスクには繋がらないと判断し、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。