【防災力:5】ヴェールガーデン富士見台

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ヴェールガーデン富士見台

[所在地] 〒176-0021 東京都練馬区貫井3丁目12−1

防災力 Level 5
地盤 []ボーリング調査は悪くはない
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []全体的にはどっしりとした形状
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約40m~43m、敷地の大部分は「谷底低地」ですが、一部「台地」も含む傾斜地です。
傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。コンクリートでガチガチに固めているので問題ないと見る向きもありますが、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
また、北側隣地との境界に高低差があるため擁壁を設置しており、擁壁も築年が古くなると補修が必要となります。ただ、擁壁の高さ・規模からみて、敷地全体に大きな問題を起こす可能性は低いと考えます。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.55”です。
都区内では比較的低い数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
北東方にある調査地点では、
ごく浅い部分はN値0~1の非常に柔らかい地層ですが、深度4mほどでN値20を超えるようです。
支持層まで表示している地点がないので、支持層の深さは把握できませんでした。
支持層が深度20mより深い可能性があるので、マンション用地として、良い場所とはいえませんが、深度数mでN値20を超えるようなので、大地震時に揺れが大きくなるようなリスクは小さいと推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

浸水リスク

敷地の一部に最大0.9mほどの浸水可能性が指摘されています。
対象地の北側は、現在は暗渠となっている貫井川の支流の流域に当たるため、大雨が降った際には、想定を超える浸水被害が生じる可能性があります。
ただ、指摘されている箇所は敷地の北側で、現状では擁壁が築造され隣地(通路)より一段高くなっており、建物部分に大きな影響を及ぼすことはないと判断します。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

1999年2月竣工のSRC造地下1階地上14階建です。施工会社は、中堅ゼネコンの「淺沼組」です。
建物は、少し複雑な形をしていますが、全体的にはどっしりとした形状なので、大きな建物損壊リスクはないものと判断します。
また、建物が少し古くなってきているので、修繕等のメンテナンスがきちんと行われているかのチェックは必須です。

 接面道路

南側(幅員約6m)、東側(幅員約5m)の2本の区道と接面する2方路地です。
都道まで広い幅員を保ったまま、直線的にアクセスできる道路はないので、系統連続性は普通と判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「貫井3丁目」の地域危険度は“3”(※)となっており、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、貫井3丁目は44件となっており、治安は“5段階で4番目の治安が悪いレベル”となっています。
西武池袋線の線路が近接しているので、騒がしく感じる可能性があります。

 本マンションの総評

台地と谷底低地にまたがる傾斜地ですが、擁壁の高さ・規模からみて、大きなリスクはないと判断します。
周辺のボーリング調査も、良いとはいえませんが、マイナスするほどの悪い結果ではありません。
敷地の一部に最大0.9mほどの浸水可能性が指摘されていますが、建物部分に大きな影響を及ぼすことはないものと判断します。
全体的にはどっしりとした形状なので、建物損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

傾斜地であることのリスクは顕在なのですが、これ単独で防災レベルを下げるほどではないと考えます。浸水リスクもありますが、こちらも建物部分にはさほど大きな影響を及ぼすことはないと判断します。災害リスクがないことはないのですが、あまり大きなものではないので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。