【防災力:3】トワイシア用賀

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 トワイシア用賀

[所在地] 〒158-0096 東京都世田谷区玉川台2丁目24−7他

防災力 Level 3
地盤 []表層地盤増幅率が高い、埋没谷
浸水 []川沿い立地
建物 []2008年竣工のRC造建物2棟
火災 []系統連続性は普通だが防災面で問題なし
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約31m~34mの台地です。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

対象地は、J-SHIS Mapの2つのメッシュにまたがっています。西側のパークフロントレジデンス(以下「西棟」と表記)敷地付近の表層地盤(地表近くの地層)の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.87”、東側のエアリーレジデンス(以下「東棟」と表記)敷地付近のそれは”1.33”となっています。
”1.87”は、都区内の武蔵野台地エリアではかなり高い数値であり、地震の際の揺れが大きくなる可能性が高い場所です。”1.33”は、都区内で優良レベルであり、地震の際の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
東棟敷地は地盤増幅率”1.33”のメッシュに含まれているのですが、このメッシュ内にある公開されたボーリング調査地点の柱状図をみても、地盤増幅率が”1.33”である理由が判然としません。
対象地は、「埋没谷」の範囲に該当していることも勘案し、地盤リスクはあると推察します。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと、地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
近隣にある複数のボーリング調査地点の柱状図では、上述した「埋没谷」の影響が見て取れ、地盤リスクがあることが推察されます。上述した表層地盤増幅率が”1.33”のメッシュ内に位置するボーリング調査結果や地形等をみても、このメッシュの表層地盤増幅率が”1.33”である理由が判然としません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に約1.3mの浸水可能性の指摘があります。
特に東棟は、北東側を流れる「谷沢川(暗渠)」沿いなので、予想を超える大雨で「谷沢川」が溢れた場合には、想定外の浸水があり得るものと考えておくべきでしょう。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2008年1月に竣工した2棟のRC造建物(東棟:地下1階地上11階建、西棟:地下1階地上4階建)です。施工会社は、マンション建設に実績のある「鉄建建設」です。
建物自体の損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

北西側(幅員約11m)、南西側(幅員約11m)、北東側(幅員約6m)、南東側(幅員約7.5m)の4本の区道と接面している4方路地です。東棟と西棟の間にも区道が整備されています。
周囲は区画が整備され、道路幅員も十分な広さがあるものの、一方通行路が多いため、系統連続性は「普通」と判断しますが、防災の観点からはマイナスはないです。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回:令和4年9月公表)」によると、「玉川台2丁目」の地域危険度は“1”(※)となっており、災害に対して強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、玉川台2丁目は9件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”となっています。
また、特に東棟は、首都高速3号渋谷線沿いであることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

「埋没谷」の範囲に該当し、敷地の西側は表層地盤増幅率が高いため、地盤リスクはあると判断します。
暗渠の谷沢川沿いなので、想定を超える浸水があり得る場所です。
2008年竣工のRC造建物2棟であり、建物自体の損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に大きな問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

「埋没谷の範囲」かつ表層地盤増幅率が高い場所なので地盤リスクを認めざるを得ません。近接する谷沢川から想定を超えて水が溢れるリスクもあります。建物自体の損壊リスク及び火災リスクは低いですが、地盤リスク及び浸水リスクの存在を認め、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。