【防災力:4】ザ・パークハウス杉並和田

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ザ・パークハウス杉並和田

[所在地] 〒166-0012 東京都杉並区和田1丁目19−11

防災力 Level 4
地盤 []谷底低地だが、表層地盤増幅率は良好
浸水 []神田川流域で、約2.2mの浸水可能性
建物 []2013年竣工の中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高29mほどの、神田川流域の谷底低地です。
東京都建設局が公開している「東京の液状化予測図」では「液状化の可能性がある地域」に敷地が含まれていますが、北東部の僅かな部分が掛かっているだけであり、地盤リスクへの影響は限定的なのではないかと考えます。
また、敷地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますが、埋没谷の境界付近で、含まれている範囲も浅い部分なので、地盤リスクへの影響は限定的なのではないかと考えます。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]


※ 東京都建設局 → [東京の液状化予測図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

対象地付近における、表層地盤(地表近くの地層)の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は” 1.42~1.47”となっています。
都区内では低い方の数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6″以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
南西方の川付近にあるボーリング調査地点の柱状図では、深度2mほどでN値10を超え、深度4m~5mでN値20を超えるなど表層面の地層は固いですが、深度30mを超えてもN値30前後の層が続いています。
南東方にあるボーリング調査地点の柱状図では、深度10mほどで支持層となり得るN値50超の固い地層となりますが、深度20mを超えた辺りでN値30前後の地層となります。
マンション用地としては良い場所とは言い切れない部分もありますが、地震の際に揺れが大きくなるような地盤ではないと推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

神田川流域に存し、神田川の河岸と標高差がほとんどありません。
ハザードマップでは約2.2mの浸水可能性となっていますが、予想以上の大雨が降った場合には、想定を超える浸水被害が生じる可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2013年8月竣工の中層RC造建物(地上7階建)です。施工会社は、大手ゼネコンの「長谷工コーポレーション」です。建物自体の損壊リスクは低いものと判断します。

 接面道路

北側(幅員約6.5m)、東側、南側の3本の区道に接面する3方路地です。
東側及び南側接面道路は、中野区の道路となりますので、幅員の詳細は不明ですが、緊急車両の通行に支障をきたすような狭い道路ではありません。また、各道路の対象地側には、敷地後退をして歩道が整備されています。
中野通りへのアクセスは容易なので系統連続性は良好と判断します。接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回:令和4年9月公表)」によると、「和田1丁目」の地域危険度は“2”(※)となっており、災害に対して比較的強い地域とされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、和田1丁目は38件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”となっています。

 本マンションの総評

谷底低地ですが、表層地盤増幅率は良好です。
近隣のボーリング調査結果から、大きな地盤リスクはないものと判断します。
神田川流域であり、想定外の浸水被害もあり得ます。
2013年竣工の中層RC造建物であり、大地震の際の損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

谷底低地ですが、表層地盤増幅率は良好で、近隣のボーリング調査結果からも地震時の揺れを大きくするような兆候は見られず、大きな地盤リスクはないものと判断します。神田川流域で、浸水リスクを顕著に感じる立地なので、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。