【防災力:4】ザ・パークハウス渋谷笹塚

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ザ・パークハウス渋谷笹塚

[所在地] 渋谷区幡ケ谷3丁目37-18

防災力 Level 4
地盤 []表層地盤増幅率が高い谷底低地
浸水 []谷状の地形で、想定を超える浸水の可能性あり
建物 []2018年竣工のRC造13階建
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高は34m~35mほどです。南北にある台地を削るように流れていた川が作った谷底低地です。
「幡ヶ谷分水」や「和泉川」などと呼ばれていた神田川の支流がこの地を流れていたようです。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

表層地盤の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.82″です。
都区内の武蔵野台地エリアではかなり高い数値であり、地震の際の揺れが大きくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率”1.8″を超える場所は、武蔵野台地(淀橋台)エリアにはあまりありません。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に、公開されたボーリング調査地点はありません。
近接した調査地点では、
深度6~7mにN値1の非常に柔らかい層があります。
一旦固い地層となるものの、深度12m~15mほどに再度柔らかい地層が挟まります。
支持層までの表記がなく、支持層の深さは把握できませんが、深度16mほどでN値50超の地層となります。仮にこれが支持層であれば、マンション用地としては、さほど悪い場所ではありません。
埋没谷の影響も見て取れ、支持層の深さも把握できないので、地盤が良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に最大0.3mほどの浸水可能性となっています。
対象不動産を基点に南北方向の標高を見ると、対象不動産の敷地が一番低いレベルとなっており、予想を超える大雨が降った場合などには、想定を超える浸水が発生する恐れがあります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2018年竣工のRC造13階建です。施工会社は、中堅ゼネコンの「東亜建設工業株式会社」です。
西側の建物は、少し縦長で、上からみると平たいホームベースのような形状をしていますが、さほど複雑な形状ではなく、大きな損壊リスクはないものと判断します。

 接面道路

西側に都道(幅員約15m)、北側及び北東側に区道(幅員約4.3m~ 7.0m)と接面する3方路地です。
都道と接面しているので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「幡ヶ谷3丁目」の地域危険度は“4”(※)となっており、災害リスクが大きい地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、幡ヶ谷3丁目は27件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”となっています。

 本マンションの総評

埋没谷エリアに該当し、表層地盤増幅率がかなり高い谷底低地に位置します。
隣接地のボーリング調査も良くはありません。
表層地盤増幅率もかなり高い数値となっており、地震時には大きく揺れる可能性があります。
地形的に谷地なので、浸水リスクはありますが、浸水可能性の指摘が0.3mにとどまっているので、大きなリスクはないと判断します。
少し縦長の建物も含みますが、大きな損壊リスクはないと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

⇒埋没谷エリアに該当し、表層地盤増幅率がかなり高く、隣接地のボーリング調査もあまり良くないので、地盤リスクを無視できません。地形的に谷地なので浸水リスクも顕在ですが、さほど大きな被害には繋がらないのではないかと推察します。その他の建物損壊リスク及び火災リスクが低いことなどを総合的に勘案し、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。