【防災力:5】サンクレイドルレヴィール池袋
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 サンクレイドルレヴィール池袋
[所在地] 〒170-0012 東京都豊島区上池袋2丁目28−5
防災力 | Level 5 |
地盤 | [4]表層地盤増幅率が優良レベルの台地 |
浸水 | [4]大きな浸水リスクなし |
建物 | [4]大きな損壊リスクはない |
火災 | [4]系統連続性は普通 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高約30mの台地に位置します。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.26”です。
●都区内で優良レベルであり、地震時の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●北西側で隣接するボーリング調査地点の柱状図を見てみると、
▼深度8mほどまでN値5以下の層が続き、
▼深度11mほどでN値50超の固い地層にぶつかります。
▼ただ、それより深い19m~25mほどにN値10前後の柔らかい層が連続するという「埋没谷エリア」のような地盤となっています。
●埋没谷エリアのような地層がみられるので、地盤が良いとはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
浸水リスク
敷地の一部に約0.2mの浸水可能性の指摘がありますが、標高や地形からみて、全体に大きな影響を与えることはないものと判断します。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫が拡大する可能性があります。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●2003年11月竣工のSRC造地下1階地上14階建です。
●施工会社は、マンション建設に実績のある「佐藤秀」です。
●建物は、少し縦長で、上から見ると北東側が斜めにズレたような形状ですが、リスクを感じるほどのものではないので、大地震の際の建物損壊リスクは低いものと判断します。
接面道路
●南西側国道(幅員40m超)及び北東側私道の2本の道路と接面する2方路地です。
●川越街道(国道)へは敷地から直接車で出ることができず、私道からアクセスしなければならないので、系統連続性は普通とします。
●接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「上池袋2丁目」の地域危険度は“3”(※) であり、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、上池袋2丁目は30件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。
●首都高速5号池袋線及び川越街道沿いであることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。
【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が優良レベルの台地です。
●近隣のボーリング調査は、あまり良い結果ではありません。
●大きな浸水リスクはないでしょう。
●シンプルな形状の建物ではないですが、リスクを感じるほどではありません。
●接道状況及び系統連続性に大きな問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。
⇒近隣のボーリング調査は気になるものの、表層地盤増幅率が優良レベルの台地なので、これ単独で防災レベルを下げるほどの大きな地盤リスクはないと判断します。浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。