【防災力:3】サウススクエア

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 サウススクエア

[所在地] 〒158-0093 東京都世田谷区上野毛3丁目23−1

防災力 Level 3
地盤 []沖積層かつボーリング調査もいま一つ
浸水 []丸子川沿いで、最大3.1mの浸水可能性
建物 []中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高9m~13mの台地(約1万年前から現在にかけて形成された台地)に位置する、高低差4mほどの緩やかな傾斜地です。
対象地は、最も新しい地層である「沖積層」の堆積エリアに含まれます。沖積層は、まだ固まり切っていない軟弱な地層であり、地震時に揺れやすい傾向があります。
敷地の一部は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますが、埋没谷の境界で、含まれている範囲も浅い部分なので、地盤リスクへの影響は限定的なのではないかと考えます。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

対象地付近における、表層地盤(地表近くの地層)の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.42~1.44″となっています。
都区内の武蔵野台地エリアでは低い方の数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
東方にある調査地点では、
深度約10mまでN値3ほどの柔らかい地層が続きます。
その後固い地層となりますが、支持層までの表記がなく、支持層の深さは把握できません。
表層面が柔らかく、支持層に到達するのは深度16m超となるようなので、マンション用地として、あまり良い地盤ではありません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

丸子川の洪水・氾濫として、最大約3.1mの浸水可能性の指摘があります。
多摩川洪水版ハザードマップでは、「浸水深3.0m~5.0m」の場所に位置しています。
丸子川沿いかつ多摩川の洪水浸水エリアに位置するので、予想外の大雨が降った際には、想定を超える浸水被害が生じる可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2002年8月に竣工した中層RC造建物(地下1階地上6階建)です。施工会社は、準大手ゼネコンの「三井建設(現:三井住友建設)」です。
全体的にシンプルな形状の中層建物なので、建物損壊リスクは低いものと判断します。

 接面道路

南西側(幅員約15.4m)、北西側(幅員約6m)、北東側(幅員約5m~6.2m)、南東側(幅員約10.8m~11.1m)の4本の区道と接面する4方路地です。
東方の環八通りへのアクセスは容易であり、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回:令和4年9月公表)」によると、「上野毛3丁目」の地域危険度は“1”(※)となっており、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、上野毛3丁目は5件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”となっています。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が良好な台地ですが、沖積層エリアに該当します。
周辺のボーリング調査もあまり良くありません。
丸子川等の氾濫で最大約3.1m、多摩川の氾濫で3.0m~5.0mの浸水可能性が指摘されています。
中層RC造建物であり、大地震の際の損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いでしょう。

沖積層エリアに該当し、周辺のボーリング調査もあまり良くないので、地盤リスクは無視できません。丸子川沿いかつ多摩川の洪水浸水エリアにも含まれるので、浸水リスクは顕在です。よって、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。