物件名　品川シーサイドレジデンス

[所在地] 〒140-0002 東京都品川区東品川３丁目１０−１

 標高・地形

●標高2m前後の湾岸の埋立地(昭和初期に埋立)に位置します。
●対象地は、最も新しい地層である「沖積層」の堆積エリアに含まれます。沖積層は、まだ固まり切っていない軟弱な地層であり、地震時に揺れやすい傾向があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.46～1.58”です。
●概ね標準的な数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性は低い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●近隣にある調査地点では、
▼深度12m～20mまでN値2以下の柔らかい地層が続く地点が多いです。
▼どの柱状図にも支持層までの表記がなく、支持層の深さは把握できませんが31mより深いようです。
▼地下水位の下に砂質の地層が存在する地点が多いので、液状化の可能性は否定できません。
●近隣には「軟弱地盤」とはいえない地点もありますが、保守的に考え、それなりに深い場所まで柔らかい地層が続き、液状化の可能性もあるようなので、「軟弱地盤」と判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

●高潮により最大約2.1mの浸水可能性が指摘されています。
●赤い線で表示される「目黒川が氾濫した場合の浸水区域」内に位置し、最大約1.3mの浸水可能性が指摘されています。
●対象地は、標高2mほどの湾岸の埋立地に位置します。
●昨今「想定外」の災害が毎年のように起きていることを想起しますと、予想を超える事態はあり得ます。

【高潮ハザードマップ】

※ [東京都港湾局] → [高潮リスク検索サービス]

【河川洪水ハザードマップ】

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

●2007年8月竣工のSRC造地下1階地上20階建です。
●施工会社は、スーパーゼネコンの「大成建設」及び「長谷工コーポレーション」の共同企業体です。
●概ねシンプルな形状であり、建物自体に大きな損壊リスクはないと判断します。

【参照】耐震等級“１”のマンションは震度７に耐えられない？

 接面道路

●東側(幅員約18m)、北側(幅員約18m)、西側(幅員約5.3m～6m)、南側(幅員約6m)の4本の区道に接面する4方路地です。
●接道部分では、敷地後退をして歩道等を整備しています。
●海岸通り(国道)等との接続は容易なので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「東品川3丁目」の地域危険度は“１”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、東品川3丁目は38件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。

 本マンションの総評

●「沖積層の堆積エリア」に該当する、湾岸の埋立地に位置します。
●ボーリング調査でも、地中のそれなりに深いところまで柔らかい地層が続き、液状化の可能性もあるので、「軟弱地盤」であると判断します。
●高潮により約2.1mの浸水可能性が指摘されている他、目黒川の氾濫浸水区域に該当します。
●概ねシンプルな形状であり、建物自体に大きな損壊リスクはないと判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

⇒沖積層エリアに該当し、ボーリング調査では「軟弱地盤」といえる結果なので、地盤リスクは非常に大きいです。高潮で約2.1mの浸水可能性が指摘されている上に、河川氾濫の可能性もあるので、浸水リスクも大きいです。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル２”とします。(５段階評価で５が最も安全)