【防災力:3】プラウド世田谷砧ガーデンテラス
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることができる不動産なのか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 プラウド世田谷砧ガーデンテラス
1.大地震が発生しても安全か
| 対地震 | Level 3/5 (リスク有) |
| 地盤ハザード | [3/5]「埋没谷」に該当 |
| 地盤増幅率 | [0/5]高い |
| ボーリング | [1/5]悪い(埋没谷の影響) |
| 建物 | [5/5]2024年竣工の中層RC造建物 |
| 【対地震の評価】 [地盤] ●「埋没谷」の範囲に該当し、ボーリング調査でも、埋没谷の影響とみられる柔らかい地層が地中深くに厚く存在していることが把握できるので、相応の地盤リスクがあると判断します。 〔建物〕 ●2024年竣工の中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。 〔対地震総評〕 ●埋没谷の影響がみられる地盤なので、地震時に揺れが大きくなる可能性があります。中層RC造建物ですが、地震時に被害が発生する可能性は否定できません。 |
[所在地] 〒157-0073 東京都世田谷区砧5丁目7−26
標高・地形
| 標高 | 41mほど |
| 地形 | 台地 |
●「高台の平坦地」といえる場所です。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
地盤ハザード(災害危険)エリア
| 液状化 | 該当なし |
| 沖積層 | 該当なし |
| 埋没谷 | 範囲に該当 |
| 急傾斜等 | 該当なし |
●12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当します。こちらも、大地震の際の揺れが大きくなる可能性を示す兆候です。
表層地盤増幅率
| 表層地盤増幅率 | 1.79 |
●標準より高い数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●東側隣地にある調査地点では、
▼深度10mほどでN値50超となるものの、深度約13mほどでN値5~8の比較的柔らかい地層となります。
▼この柱状図は深度15mまでの表記しかなく、支持層の深さは把握できません。
●周辺にある調査地点では、
▼深度15mほどまでは隣地の調査地点と同様の地層となっています。
▼N値10未満の比較的柔らかい地層は深度26mほどまで続くようです。
▼支持層の深さは30mほどのようです。
●埋没谷の影響とみられる柔らかい地層が地中の深いところまで続いているので、地盤の良い場所ではありません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
建物
| 築年 | 2024年1月竣工 |
| 構造 | RC造地上7階建 |
| 施工会社 | 西武建設 |
| その他 | - |
●中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
2.1000年に一度の大水害が発生しても安全か
| 対水害 | Level 4/5 (大きな浸水リスクなし) |
| 標高 | 41mほど |
| 立地 | 台地 |
| 浸水深 | [内水氾濫等]約0.2m |
| 【対水害の評価】 [標高・立地] ●標高41mほどの台地に位置します。「高台の平坦地」といえる場所です。 〔浸水深〕 ●敷地の一部に約0.2mの浸水可能性の指摘があります。 〔対水害総評〕 ●標高や地形から見て、大きな浸水リスクはないと判断します。 ●想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性があります。 |

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
3.その他の災害リスク
| その他 | Level 4/5 (大きな災害リスクなし) |
| 接道状況 | 普通(接面道路幅員約6.5m) |
| 系統連続性 | 普通 |
| 地域危険度 | 災害に比較的強い地域 |
| その他 | - |
接面道路
●北西側都道(幅員約6.5m)と接面する中間画地です。
●接面している都道は片側一車線の整備もされていない、都道としては狭い道路なので、系統連続性は普通とします。
●接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「砧5丁目」の地域危険度は”2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。

※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、砧5丁目は10件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
4.本マンションの総合評価
| 総合 | Level 3/5 |
| [対地震] | Level 3/5 (リスク有) |
| [対水害] | Level 4/5 (大きな浸水リスクなし) |
| [その他] | Level 4/5 (大きな災害リスクなし) |
【地震リスク】
埋没谷の影響がみられる地盤なので、地震時に揺れが大きくなる可能性があります。中層RC造建物ですが、地震時に被害が発生する可能性は否定できません。
【水害リスク】
標高や地形から見て、大きな浸水リスクはないと判断します。
【その他リスク】
大きなリスクを感じるような要素なし
⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル3”とします。
(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。
《評価時点》2025年10月
