【防災力:4】プラウド駒場

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 プラウド駒場

[所在地] 〒153-0044 東京都目黒区大橋2丁目19−6

防災力 Level 4
地盤 []ボーリング調査でも埋没谷の存在がみえる
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高34mほどの台地に位置します。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.47”です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”未満です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
北側に隣接した調査地点では、
表層面でN値が6以上あります。
そこから深度11mほどでN値50超となりますが、深度14m以深でN値10未満となります。
埋没谷の影響が見て取れる柱状図となっています。
柱状図の表記が深度15mまでしかなく、支持道の深さは把握できません。
表層面は良いのですが、深度14m以深で埋没谷の影響と思われる柔らかい地層となるので、地盤の良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2012年7月竣工の中層RC造建物(地下1階地上9階建)です。
施工会社は、マンション建設を多く手掛ける「前田建設工業」です。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

北側都道(幅員約16.3m)と接面する中間画地です。
淡島通り(都道)と接面しているので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「大橋2丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、大橋2丁目は22件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
近隣に中学校・高等学校が複数あり、騒がしく感じる可能性があります。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が良好な台地ですが、埋没谷の範囲に該当します。
ボーリング調査でも、埋没谷とみられる地層があるのが分かります。
浸水リスクは指摘されていません。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
都道に接面しており、火災時の災害リスクは低いと判断します。

埋没谷の範囲に該当し、ボーリング調査でも埋没谷とみられる地層があるのが分かるので、地盤リスクは無視できません。その他の浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクはいずれも低いので、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。