【防災力:4】プラウドシティ大泉学園

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 プラウドシティ大泉学園

[所在地] 〒178-0063 東京都練馬区東大泉2丁目42−8

防災力 Level 4
地盤 []液状化、ボーリング調査もいま一つ
浸水 []氾濫浸水区域内で、約0.4mの浸水可能性
建物 []横長で、全体的にはシンプルな形状
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約38m~40mの、白子川沿いの谷底低地に位置します。
東京都建設局が公開している「東京の液状化予測図」では「液状化の可能性が高い地域」及び「液状化の可能性がある地域」に含まれています。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]


※ 東京都建設局 → [東京の液状化予測図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.43~1.44″です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある複数の調査地点では、
表層面は柔らかい地層ですが、深度3m~5mで一旦固い地層となります。
その下は、固い地層と柔らかい地層が入り交じり、支持層は深度25mより深いようです。
調査地点の柱状図で表示される範囲で支持層への到達が確認できなかったので、支持層の深さは不明です。
地下水位の下に、N値20未満の砂質の地層が存在する部分があるので、液状化の可能性を否定できません。
地盤の固さに大きな問題がない可能性は高いと思いますが、支持層が深く、液状化の可能性を否定できないので、地盤の良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

最大約0.4mの浸水可能性が指摘されています。
敷地のほとんどは、赤い線で表示される「白子川が氾濫した場合の浸水区域」内に位置しているため、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2005年11月竣工のRC造地上13階建です。
施工会社は、大手ゼネコンの「長谷工コーポレーション」です。
横長で、全体的にはシンプルな形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。

 接面道路

北東側(幅員約7.6m)、西側(幅員約9.2m~9.4m)、南側(幅員約5m~6.1m)の3本の区道に接面する3方路地です。西側の接道部分は敷地後退をして歩道を整備しています。
幹線道路まで直線的にアクセスできる道路はないので、系統連続性は普通とします。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「東大泉2丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、東大泉2丁目は51件となっており、治安は“5段階で最悪レベル”です。

 本マンションの総評

「液状化の可能性が高い地域」等に含まれる谷底低地です。
周辺のボーリング調査でも、液状化の可能性を否定できません。
白子川の氾濫浸水区域内で、約0.4mの浸水可能性が指摘されています。
横長でシンプルな形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

「液状化の可能性が高い地域」等に含まれる、白子川沿いの谷底低地に位置し、ボーリング調査でも液状化の可能性を否定できないので、地盤リスクは無視できません。浸水可能性の指摘自体は約0.4mとさほど大きな数値ではありませんが、川沿いなので浸水リスクも無視できません。これらを足してマイナス1とし、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。