【防災力:5】パークホームズ杉並和泉ザレジデンス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 パークホームズ杉並和泉ザレジデンス

[所在地] 〒168-0063 東京都杉並区和泉4丁目1−1

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤増幅率は良好
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []少し複雑な形状
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約35m~38mの凹地(一部切土地)に位置します。
敷地は少し傾斜していますが、大規模な擁壁などは見られず、傾斜地リスクは小さいと判断します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.43″です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地及び近隣に公開されたボーリング調査地点はありません。
※対象地や隣接地のボーリング調査の結果等が明らかになり地盤への影響が判明した場合には、地盤リスクの評価を見直す可能性があります。

浸水リスク

敷地の周縁部に約0.2mの浸水可能性が指摘されています。
地形的には凹地で、標高は周辺で最も低いくらいであり、水が集まる可能性があります。
また、対象地の北東側は、赤い線で表示される「神田川が氾濫した場合の浸水区域」と近接しています。
浸水可能性の指摘は約0.2mにとどまっていますが、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性がある立地です。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2015年8月竣工のRC造地下1階地上13階建です。
施工会社は、準大手ゼネコンの「東急建設」です。
少しばかり複雑な形状をしていますが、リスクを感じるほどではなく、大きな建物損壊リスクはないものと判断します。

 接面道路

東側(幅員約9.3m~9.5m)、南側(幅員約5.2m)、西側区道(幅員約3.7m~4m)の3本の区道に接面している3方路地です。接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
環七通り(都道)に近接していますが、東側接面道路は一方通行路なので、系統連続性は普通とします。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「和泉4丁目」の地域危険度は“3”(※)であり、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、和泉4丁目は33件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。
環七通りに近接していることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

凹地ですが、表層地盤増幅率は良好です。
凹地で水が集まる可能性は否定できませんが、浸水可能性の指摘が約0.2mにとどまるので、大きな浸水リスクはないと判断します。
少し複雑な形状の建物ですが、リスクを感じるほどではなく、損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

凹地ですが、近隣にボーリング調査がなく、地盤の判断がつきません。表層地盤増幅率は良好なので、大きな地盤リスクはないものと暫定的に判断します。その他の、浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクはいずれも低いことから、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。