【防災力:5】ナイスステージ世田谷桜丘
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 ナイスステージ世田谷桜丘
[所在地] 〒156-0054 東京都世田谷区桜丘3丁目37−32
防災力 | Level 5 |
地盤 | [4]表層地盤増幅率が比較的良好な台地 |
浸水 | [5]浸水可能性の指摘なし |
建物 | [4]中低層RC造建物 |
火災 | [5]接道状況及び系統連続性は良好 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高約48m~49mの台地に位置します。
●対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.52”です。
●都区内では比較的低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと、地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内にある公開されたボーリング調査地点では、
▼深度11m近くまでN値10未満の地層が続き、深度16mほどまでN値20以下の地層が続きます。
▼支持層の深さは17m余りのようです。
▼埋没谷の影響がみられる地層はありません。
●マンション用地としては、少し柔らかい地層が深度十数mまで続くことは気掛かりですが、地震時の揺れが大きくなるようなリスクを感じる地盤ではありません。
浸水リスク
浸水可能性は指摘されていません。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●1995年12月竣工の中低層RC造建物(地下1階地上6階建)です。
●施工会社は、大手ゼネコンの「長谷工コーポレーション」です。
●中層RC造建物なので、建物損壊リスクは低いでしょう。
●ただ、建物が少し古くなってきているので、修繕等のメンテナンスがきちんと行われているかのチェックは必須です。
接面道路
●北側(幅員約12.9~14.6m)、西側(幅員約8m)、東側(幅員約4.9m~5.5m)の3本の区道と接面している3方路地です。
●北側接面道路の千歳通りは片側1車線の車道が整備され、環八通り沿いへのアクセスも容易であるため、系統連続性は良好と判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「桜丘3丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、桜丘3丁目は9件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が比較的良好な台地に位置します。
●ボーリング調査から、深刻な問題はみられません。
●浸水可能性は指摘されていません。
●中低層RC造建物なので、建物損壊リスクは低いでしょう。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
⇒表層地盤増幅率が比較的良好で、ボーリング調査でも深刻な問題がみられない台地に位置するので、大きな地盤リスクはないと判断します。浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。