【防災力:4】宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス

[所在地] 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目19−4

防災力 Level 4
地盤 []埋没谷エリア、傾斜地
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []全体的にシンプルな形状
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約23m~25mの台地から谷地に至る傾斜地(切土地)です。
傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。コンクリートでガチガチに固めているので問題ないと見る向きもありますが、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.49”です。
都区内では低い方の数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある同地形(切土地)の調査地点では、
表層面には問題がなさそうです。(深度5mほどでN値1の地点も1ヶ所ありますが)
深度約15m~18mまでN値10未満の、マンション用地としては柔らかい地層が続きます。
支持層には、深度19m~21mほどで到達するようです。
地震時の揺れを大きくするような軟弱地盤ではないものの、マンション用地としてあまり良い地盤とは言えません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2020年7月竣工のRC造地下2階地上15階建建物です。施工会社は、準大手ゼネコンの「戸田建設」です。
建物は、中層以上が少し細くなる形となっていますが、全体的にシンプルな形状なので、建物損壊リスクは低いと判断します。

 接面道路

北側区道(幅員約22m)に接面する中間画地です。
青山通り及び明治通りへのアクセスは容易であり、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「渋谷2丁目」の地域危険度は“1”(※)となっており、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、渋谷2丁目は97件となっており、治安は“5段階で最悪レベル”となっています。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率は比較的良好ですが、埋没谷の範囲に該当する傾斜地です。
周辺のボーリング調査も、あまり良い結果ではありません。
浸水可能性は指摘されていません。
全体的にシンプルな形状なので、建物損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

埋没谷の範囲に該当し、周辺のボーリング調査結果もあまり良くない傾斜地なので、地盤リスクを認めます。その他のリスクは低いので、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。