【防災力:5】南青山マスターズハウス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 南青山マスターズハウス

[所在地] 〒107-0062 東京都港区南青山4丁目2−12

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤及びボーリング調査が良好
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []2012年竣工の中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高20m前後の谷底低地に位置します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.47”です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
東側接面道路付近にある調査地点では、表層面でN値3以上あり、そこから固くなっていき深度15mほどで支持層に到達するようです。
北方にある調査地点では、表層面は非常に柔らかいですが、すぐに固くなっていき深度11m過ぎに支持層に到達するようです。
どちらとも深度5mほどでN値5を超え、支持層も比較的浅いようなので、マンション用地として問題のない場所でしょう。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に約0.2mの浸水可能性が指摘されています。
浸水リスクとしては小さな数値ですが、対象地が位置する地形をみると、標高30mを超える東西の台地に挟まれた谷地なので、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性があります。
地形としての谷底低地は、昔、川が流れた跡なので、浸水リスクがないとはいえません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2012年2月竣工の中層RC造建物(地下2階地上9階建)です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「大成建設」です。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

東側都道(幅員約20m)、南側都道(幅員18m超)、北側及び西側私道の4本の道路に接面する4方路地です。
外苑西通り(都道)に面しているので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「南青山4丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、南青山4丁目は11件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が良好で、ボーリング調査も問題ありません。
台地に挟まれた谷底低地なので、浸水リスクがないとはいえませんが、大きな被害には繋がらないと判断します。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

表層地盤増幅率が良好で、ボーリング調査も問題ないので、地盤リスクは小さいと判断します。浸水リスクは認めますが、これ単独で防災レベルを下げるほどの大きな被害には繋がらないと判断し、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。