【防災力:4】マナーズフォート

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 マナーズフォート

[所在地] 〒175-0083 東京都板橋区徳丸3丁目22−39他

防災力 Level 4
地盤 []擁壁を築造している傾斜地
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []敷地の傾斜に合わせて最下層が階段状
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約25m~35m、台地の上にある切土地に位置する、10mほどの高低差がある傾斜地です。
傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。擁壁でしっかり押さえているので問題ないと見る向きもありますが、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
また、敷地の東側及び北側では、区道との境界に高低差があるため擁壁を設置しており、擁壁も築年が古くなると補修が必要となります。修繕費用(保守管理費用)が必要というコスト面の問題だけでなく、メンテナンスしないと地盤リスクが高くなる土地ということもできます。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.35~1.42″です。
都区内で優良レベルであり、地震の際の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
東側隣地にある同地形(台地の上の切土地)の調査地点では、
深度8mほどまでは、N値4以下の柔らかい地層が存在します。
一旦、固い地層となりますが、深度17m前後でN値30を切る地層が挟まります。
支持層に到達するのは深度21m超のようです。
西方にある調査地点では、表層面は更に柔らかい地層となりますが、支持層には深度15mほどで到達するようです。
支持層もそれなりに深く、表層面も柔らかい地層があるようなので、地盤の良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に約0.3mの浸水可能性が指摘されていますが、地形や標高から見て、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2002年1月竣工のSRC造建物2棟(ノーブルテラス:地上14階建、スイートテラス:地上12階建)が存します。
施工会社は、当時中堅ゼネコンクラスであった「東海興業」です。東海興業は、1997年7月に会社更生法を申請、2005年3月に更生手続きが終結したものの、2013年4月に民事再生法を申請することとなっています。本件建物の施工期間は、再建途上の時期に当たるので特に影響はないでしょう。
建物は、全体的にシンプルかつどっしりとした形状なのですが、敷地の傾斜に合わせて1階(最下層)が階段状になっています。平坦な場所に建つ建物と比較すると、多少の損傷リスクを感じます。

 接面道路

東側(幅員約5.7m~6m)、北側(幅員約3.8m~4m)、西側(幅員約8m~8.3m)の3本の区道に接面する3方路地です。接道部分では、敷地後退をして広場や歩道を整備しています。
新大宮バイパス(国道17号線)との接続は容易なので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性に問題はないので、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「徳丸3丁目」の地域危険度は“2”(※)となっており、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、徳丸3丁目は33件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”となっています。
東側に小学校が隣接しており、騒がしく感じる可能性があります。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が優良レベルの台地(の上の切土地)に位置していますが、敷地には高低差があり、道路境界に擁壁を設置しています。
周辺のボーリング調査に大きな問題はありませんが、良いとも言えません。
大きな浸水リスクはないでしょう。
敷地の傾斜に合わせて1階(最下層)が階段状になっています。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

敷地は、道路境界に擁壁を設置している傾斜地です。地盤も、表層地盤増幅率は優良レベルですが、ボーリング調査はさほど良い結果ではありません。建物も、敷地の傾斜に合わせて1階(最下層)が階段状になっていることは、多少の建物損傷リスクを感じさせます。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。