【防災力:4】ランドワーフ哲学堂公園

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ランドワーフ哲学堂公園

[所在地] 〒161-0031 東京都新宿区西落合2丁目19−9

防災力 Level 4
地盤 []ボーリング調査が良くはない
浸水 []氾濫浸水区域内で、約0.4mの浸水可能性
建物 []2000年竣工の中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高28m前後の谷底低地に位置します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.34”です。
都区内で優良レベルであり、地震時の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
北西方の隣接地付近にある調査地点では、
深度3mでN値25と、表層面に問題はありません。
ただ、7m以深はN値10前後の地層となります。
深度12mまでの表記しかなく、支持層の深さは把握できません。
周辺に他の調査地点はなく、支持層の深さは把握できませんでした。
表層面は問題ないのですが、深度7mより下は比較的柔らかい地層が続くので、地盤の良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

最大0.4mほどの浸水可能性が指摘されています。
対象地は、赤い線で表示される「妙正寺川が氾濫した場合の浸水区域」内に位置しますので、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性がある立地です。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2000年11月竣工の中層RC造建物(地上6階建)です。
施工会社は、準大手ゼネコンの「戸田建設」です。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

北側区道(幅員約8.4m)と接面する中間画地です。
前面道路は、片側一車線が整備された道路で、北方の新青梅街道(都道)との接続も容易なので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「西落合2丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域とされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、西落合2丁目は25件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。

 本マンションの総評

谷底低地ですが、表層地盤増幅率は優良レベルです。
ボーリング調査は、地盤が良いとはいえない結果です。
氾濫浸水区域内で、約0.4mの浸水可能性が指摘されています。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

ボーリング調査が、さほど良い結果ではありませんが、大きなリスクを感じるほどでもありません。浸水可能性の指摘が約0.4mにとどまるとはいえ、妙正寺川の氾濫浸水区域内に位置することから、浸水リスクは顕在です。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。