【防災力:3】グランツオーベル中野

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 グランツオーベル中野

[所在地] 東京都中野区中野5丁目26−3

防災力 Level 3
地盤 []表層地盤は良好だが、傾斜地
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []2020年竣工のRC造地下1階地上5階建
火災 []接道状況及び系統連続性は劣る
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高は35m超ですが、台地(標高36m超)から低地(標高34mほど)に至る傾斜地に存します。
敷地自体はほぼ平坦ですが、台地から低地に至る傾斜地は地盤が複雑なことも多く、防災力評価の観点からは、当該地の立地に問題がないとは言えません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

対象地付近における、表層地盤(地表近くの地層)の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.34”となっています。
都区内の武蔵野台地エリアで優良レベルであり、地震の際の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内及び近隣の同地形(切土地)に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺のボーリング調査地点の柱状図を見ると、深度数mの表層面の下は固い地層となりますが、十数mで再度柔らかい地層が挟まる地点が複数あります。地盤が良いとは言い切れない場所です。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の周縁部に最大0.1mほどの浸水可能性となっていますが、全体に大きな影響を与えることはないものと判断します。
ただ、南側接面道路は、昔の川筋に掛かっており、予想を超える大雨が降った場合には、想定を超えて浸水する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2020年竣工のRC造地下1階地上5階建であり、形状も横長のどっしりした建物なので安心感があります。施工会社は、マンション建設を多く手掛ける「鍛冶田工務店」です。
建物損壊リスクは低いものと判断します。

 接面道路

接面道路の2区道ともに狭く、周辺にも狭隘道路が広がっているので、系統連続性も劣ります。
火災時に、大型ポンプ車などは近付くのが難しいかもしれません。火災時に消火に時間が掛かったり、緊急搬送が遅れたりといったリスクは、低くありません。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回:令和4年9月公表)」によると、「中野5丁目」の地域危険度は“3”(※)となっており、災害リスクがそれなりにある地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、中野5丁目は202件となっており、治安は“5段階で5番目の最悪レベル”となっています。

 本マンションの総評

表層地盤は良好ですが、傾斜地にあり、周辺のボーリング調査結果を見ても、地盤リスクがないとは言えません。
大きな浸水リスクはありません。
2020年竣工の低層RC造建物であり、建物損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に劣り、火災時の災害リスクはそれなりに存在します。
防災面からは外れますが、治安の良いエリアではありません。

地盤リスクが大きくはないまでも存在すること、及び接道状況及び系統連続性に劣ることなどから、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。