【防災力:3】グローリオ蘆花公園

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 グローリオ蘆花公園

[所在地] 〒157-0062 東京都世田谷区南烏山3丁目12

防災力 Level 3
地盤 []表層地盤増幅率は良好だが、谷地で埋没谷エリア
浸水 []谷筋で、最大1.5mほどの浸水可能性
建物 []2009年竣工のRC造12階建他
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高は45mほどです。台地を流れる川が作った谷地です。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

対象地付近における、表層地盤(地表近くの地層)の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.44”となっています。
都区内では低い方の数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内及び近隣の同地形(谷地)に存するボーリング調査地点はありません。
少し西方にある中学校敷地のボーリング調査柱状図を参考までに見ると、深度8mほどまでと14m以深に柔らかい層があります。埋没谷の影響が垣間見える結果となっています。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に最大1.5mほどの浸水可能性となっています。
地形図を見ると、対象地の東西は台地となっており、標高も数m高くなっており、対象地付近は暗渠となっている烏山川の流域となっています。想定外の大雨の際には、ハザードマップの想定を超える可能性も考えられます。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2009年竣工のRC造12階建が一番高い建物です。施工会社は、マンション建設を多く手掛ける「前田建設工業」です。大地震の際における建物自体の損壊リスクは低いものと判断します。

 接面道路

北側国道(幅員約20m)、南東側区道(幅員約10.3m~11.5m)、西側区道(幅員約5.5m~6.2m)の3本の道路に接面する3方路地です。東側にも通路があり、4方路地のような接道状況です。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回:令和4年9月公表)」によると、「南烏山3丁目」の地域危険度は“2”(※)となっており、災害に対して比較的強い地域であるとされています。
ただ、この判定は、南烏山3丁目を「台地」と判定しての判断となりますので、同じ南烏山3丁目でも、対象地は「谷地」なので、災害リスクは大きくなると考えた方が無難です。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、南烏山3丁目は3件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”となっています。
テラス棟は、幹線道路である国道20号線沿いにありますので、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

敷地は、昔、川の流れていたと思われる「谷地」にある上に、埋没谷のエリアにも該当します。ただ、表層地盤の数値は悪くありません。
西方150mほどにあるボーリング調査地点の柱状図には埋没谷の影響がみられますが、対象地は調査地点と比較して埋没谷の端っこにあり、調査地点の結果が対象地にどこまで影響があるかは不明です。
浸水リスクについては、ハザードマップでも1.5mほどの浸水リスクが想定されていますが、地形的にも浸水は有り得るものと考えた方がいいと思います。
建物は、2009年竣工のRC造で、形状もどっしりとしており、建物自体の損壊リスクは大きくないと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いです。

地盤リスクの判定が難しい立地ですが、地盤リスクが低いと判定するのは難しいです。浸水リスクは顕在です。建物損壊リスク及び火災リスクは低いので、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。