【防災力:4】ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の森

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることができる不動産なのか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ガーデンヒルズ四ツ谷 迎賓の森


1.大地震が発生しても安全か

地震に比較的強い

対地震 Level  4/5 (大きなリスクなし)
地盤ハザード [1/5]「液状化」「沖積層」「埋没谷」に該当
地盤増幅率 [4/5]良好
ボーリング [4/5]概ね良好
建物 [5/5]2016年竣工の中層RC造建物
【対地震の評価】
地盤
表層地盤増幅率が良好で、ボーリング調査も概ね良好な結果なので、大きな地盤リスクはないと判断します。
建物
2016年竣工の中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。
〔対地震総評〕
大きな地盤リスクはないと推察される場所に建つ中層RC造建物なので、地震の際に大きな被害が発生する可能性は低いでしょう。

[所在地] 〒160-0012 東京都新宿区南元町20−3

標高・地形

標高 約17m~18m
地形 台地に囲まれた谷底低地


※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

液状化 液状化の可能性がある地域
沖積層 堆積エリアに該当
埋没谷 範囲に該当
急傾斜等 該当なし

東京都建設局が公開している「東京の液状化予測図」では、「液状化の可能性がある地域」に含まれています。
最も新しい地層である「沖積層」の堆積エリアに含まれます。沖積層は、まだ固まり切っていない軟弱な地層であり、地震時に揺れやすい傾向があります。
12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。


※ [東京都建設局] → [東京の液状化予測図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

表層地盤増幅率

表層地盤増幅率 1.41

良好な(低い)数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。


※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

周辺のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある同地形(谷底低地)の調査地点では、
深度9mほどでN値10を超えるようです。(複数の地点ではN値30を超えています)
支持層の深さは18m~23mほどのようです。
地下水位の下に砂質の地層が存在するので、液状化の可能性がないとはいえませんが、さほど柔らかい地層でもないので、大きなリスクではないと考えます。
比較的浅いうちに固い地層となる可能性が高いので、大きな地盤リスクはないと判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

築年 2016年10月竣工
構造 RC造地下2階地上7階建
施工会社 西松建設
その他

中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。

2.1000年に一度の大水害が発生しても安全か

対水害 Level  3/5 (浸水リスク有)
標高 約17m~18m
地形 谷底低地
浸水深 [内水氾濫等]約0.8m
【対水害の評価】
標高・地形
標高約約17m~18m、台地に囲まれた谷底低地に位置します。
谷底低地は、昔、川が流れることで形成された地形なので、大雨の際に水が集まりやすい場所です。
浸水深
最大約0.8mの浸水可能性が指摘されています。
〔対水害総評〕
台地に囲まれた谷底低地に位置し、約0.8mの浸水可能性が指摘されているので、浸水リスクは顕在です。
想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性のある立地です。


※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

3.その他の災害リスク

その他 Level  5/5 (特段の災害リスクなし)
接道状況 良好(接面道路幅員約21m)
系統連続性 良好
地域危険度 災害に比較的地域
その他

接面道路

南東側都道(幅員約21m)、北東側区道(幅員約15m)の2本の道路に接面する角地です。
都道に接面しているので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「南元町」の地域危険度は”2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。


※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、南元町は7件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
すぐ北側に公園があるので、騒がしく感じることがあるかもしれません。

4.本マンションの総合評価

総合 Level  4/5
[対地震] Level  4/5 (大きなリスクなし)
[対水害] Level  3/5 (浸水リスク有)
[その他] Level  5/5 (特段の災害リスクなし)

地震リスク
大きな地盤リスクがないと推察される場所に建つ中層RC造建物なので、地震の際に大きな被害が発生する可能性は低いと判断します。
水害リスク
台地に囲まれた谷底低地に位置し、約0.8mの浸水可能性が指摘されているので、浸水リスクは顕在です。
その他リスク
特段の災害リスクなし

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル4”とします。
(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。

評価時点》2025年11月