【防災力:5】フォレステージ石神井公園

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 フォレステージ石神井公園

[所在地] 〒178-0063 東京都練馬区東大泉1丁目2−17

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤増幅率が優良レベルの台地
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []1995年竣工の中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約47m~48mの台地に位置します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.38~1.39″です。
都区内で優良レベルであり、地震時の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
北方の同地形(台地)にある調査地点では、
深度6m~7mにN値2の柔らかい地層があります。
その下は、固い地層と柔らかい地層が入り交じり、支持層は深度27mより深いようです。
調査地点の柱状図で表示される範囲で支持層への到達が確認できなかったので、支持層の深さは不明です。
表層面に柔らかい地層があり、支持層も深いので、マンション用地として、あまり良い場所ではありませんが、大きな地盤リスクの兆候も見られません。
また、当該地点は対象地から少し距離があるため、参考程度に留めます。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の周縁部に約0.2mの浸水可能性が指摘されていますが、地形や標高から見て、敷地全体に大きな影響はないものと判断します。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

1995年3月竣工の中層RC造建物(地下1階地上8階建)です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「大成建設」です。
建物は、敷地の形状に合わせて複雑な形をしています。横長でシンプルな形状の建物と比較したら、大地震の際に建物が損傷するリスクはあるであろうと考えます。
ただ、スーパーゼネコンが施工した中層RC造建物なので、大きな損壊リスクはないと判断します。
また、建物が少し古くなってきているので、修繕等のメンテナンスがきちんと行われているかのチェックは必須です。

 接面道路

北側区道(幅員約7.3m)、西側区道(幅員約6m)、東側都道(幅員約10m)の3本の道路に接面する3方路地です。
北方の大泉街道との接続は容易なので、系統連続性は良好です。
東側接面道路である都道444号線(井草通り)の周辺及び地下は、外環(東京外かく環状道路)が整備される予定となっています。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「東大泉1丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、東大泉1丁目は69件となっており、治安は“5段階で最悪レベル”です。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が優良レベルの台地に位置します。
大きな浸水リスクはないでしょう。
複雑な形状ですが中層RC造建物なので、大きな損壊リスクはないと判断します。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

表層地盤増幅率が優良レベルの台地に位置しますので、大きな地盤リスクはないものと推察します。建物も、複雑な形状であることは気になるものの、スーパーゼネコンが施工した中層RC造建物なので、大きな損壊リスクはないと判断します。よって、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。