【防災力:5】ダイアパレスシェルトワレ目黒

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ダイアパレスシェルトワレ目黒

[所在地] 〒153-0063 東京都目黒区目黒2丁目14−13

防災力 Level 5
地盤 []ボーリング調査が良好
浸水 [4]浸水可能性の指摘はないが、敷地の一部が谷底低地
建物 []建物形状が、少し縦長で複雑
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約9mの台地の縁(一部、谷底低地)に位置します。
対象地は、最も新しい地層である「沖積層」の堆積エリアに含まれます。沖積層は、まだ固まり切っていない軟弱な地層であり、地震時に揺れやすい傾向があります。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当します。こちらも、大地震の際の揺れが大きくなる可能性を示す兆候です。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.65”です。
都区内の武蔵野台地エリアでは標準的な数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性は低い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
南東方にある調査地点では、深度9mほどで支持層に到達するようです。
当該地点は、マンション用地として、良いとはいえませんが、さほど悪い地盤でもありません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。
対象地の北東方には目黒川が流れています。
河岸とは標高差が3m超あるようですが、想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が発生する可能性がある立地です。
敷地の一部が「谷底低地」に掛かっていますが、地形が「谷底低地」ということは、昔は川が流れていた場所であるということです。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2000年9月に竣工したSRC造地下1階地上15階建です。
施工会社は、「大和建設」です。
建物は、少し縦長で、上から見ると少々複雑な形をしており、横長でシンプルな形状の建物と比較すると、多少の損傷リスクを認めます。

 接面道路

南西側都道(幅員約30m)、南東側区道(幅員約5m)の2本の道路に接面する2方路地です。区道との接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
山手通り(都道)に接面しているので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「目黒2丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、目黒2丁目は16件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
山手通り沿いであることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

表層地盤増幅率は標準レベルですが、沖積層・埋没谷エリアに該当します。
近隣のボーリング調査は良好です。
浸水可能性は指摘されていません。
少し複雑な建物形状であり、損傷リスクは多少あると判断します。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

沖積層及び埋没谷の範囲に該当する谷底低地ですが、近隣のボーリング調査が良好なので、地盤リスクは低いと判断します。建物損傷リスクが多少認められるのですが、これ単独で防災レベルを下げるほどの大きなリスクにはならないと判断します。他のリスクも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。