物件名　ブランズシティ久が原

１．大地震が発生しても安全か

[所在地] 〒146-0091 東京都大田区鵜の木１丁目５−２

標高・地形

●傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。
●コンクリートでガチガチに固めているので問題ないと見る向きもありますが、地震時の揺れが複雑になることもあるようなので、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

●大田区が作成する「液状化可能性マップ」では「液状化危険度やや高い」エリア(※)とされています。
●12万年前～16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に敷地の一部が掛かっていますが、浅い部分なので大きな影響はないと考えます。
※東京都建設局が作成する「東京の液状化予測図」では「液状化の可能性が低い地域」とされていますが、リスクは保守的に考えここでは悪い情報の方を採用します。

※大田区防災ハザードマップ → 液状化可能性マップ

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか？

表層地盤増幅率

●都区内では標準的な数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性は低い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●近隣の調査地点を見ると、
▼深度5m～7mほどでN値20～30の地層となります。
▼ただ、深度8m～11mほどにN値10未満の柔らかい地層が挟まります。
▼支持層の深さは、12m～15mほどのようです。
▼地下水位の下に砂質の地層が存在するので、液状化の懸念は拭えません。
●液状化の懸念は残るものの、支持層が比較的浅いので、大きな地盤リスクはないと判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

●どっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。

２．1000年に一度の大水害が発生しても安全か

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

３．その他の災害リスク

接面道路

●東側都道(幅員約25m)、南西側区道(幅員5m超)の2本の道路に接面する2方路地です。
●敷地北部の一部にも通路を整備しており、3方路地のような接道状況です。
●環八通り(都道)に接面していますので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは非常に低いです。

地域危険度調査

●東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「鵜の木1丁目」の地域危険度は“３”(※)であり、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
●ただ、対象地は、環八通りに面し、敷地の周囲にも余裕があるようなので、地域危険度の影響は少ないでしょう。

※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、鵜の木1丁目は8件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
●幹線道路である環状八号線(都道311号線)に隣接していることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

４．本マンションの総合評価

【地震リスク】
浅いうちに固い地層となる(と推察される)場所に建つ、どっしりとした形状の建物なので、建物が大きな被害を受ける可能性は低いでしょう。
【水害リスク】
敷地全体に大きな浸水リスクはないと判断します。
【その他リスク】
大きなリスクを感じるような要素なし

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル５”とします。
(５段階評価で５が最も安全)