【防災力:3】ブランズ麻布狸穴町

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ブランズ麻布狸穴町

[所在地] 〒106-0042 東京都港区麻布狸穴町47−1

防災力 Level 3
地盤 []傾斜地で、ボーリング調査も良くない
浸水 []地形的に谷地で、約1.1mの浸水可能性
建物 []耐震等級“2”の中層RC造建物
火災 []系統連続性は普通
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約9m~22m、谷底低地から台地に立ち上がる高低差が10m超の傾斜地です。
傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。コンクリートでガチガチに押さえているので問題ないと見る向きもありますが、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
また、敷地の西側等では、区道との境界に高低差があるため擁壁を設置しており、擁壁も築年が古くなると補修が必要となります。修繕費用(保守管理費用)が必要というコスト面の問題だけでなく、メンテナンスしないと地盤リスクが高くなる土地ということもできます。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

対象地付近における、表層地盤(地表近くの地層)の地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.48″となっています。
都区内では低い方の数値であり、地震の際の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
南方の同地形(谷底低地)にある複数の調査地点では、
深度9m~11mまで、N値0~2の非常に柔らかい地層が続きます。
深度30m超でも支持層に到達しない場所と深度約17mで支持層に到達する地点があります。
地下水位が約1.2mと浅く、表層面が「砂質」の場所については液状化の可能性も考えられます。
表層面は非常に柔らかく、支持層の深さが把握できないので、マンション用地として良い場所ではありません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

最大約1.1mの浸水可能性が指摘されています。
この浸水可能性を示すメッシュは、南方の「古川が氾濫した場合の浸水区域」に繋がっています。
地形的にも、対象地は台地に挟まれた谷地に位置しているので、予想外の大雨が降った場合には、想定を超える浸水被害が発生する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2013年12月竣工の中層RC造建物(地下2階地上8階建)です。施工会社は、スーパーゼネコンの「清水建設」です。
耐震等級”1”の1.25倍の地震に耐えられる耐震等級”2”を取得しています。世の中にあるほとんどのマンションの耐震性能は、耐震等級”1”です。
スーパーゼネコンが施工した、耐震等級”2”の中層RC造建物なので、建物損壊リスクは低いと判断します。

 接面道路

東側(幅員約7m~8.8m)、西側(幅員約2.7m~3.9m)の2本の区道に接面する2方路地です。接道部分では、敷地後退をして歩道等を整備しています。
外苑東通りは近いのですが、東側接面道路は一方通行路であり、系統連続性は普通とします。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査(第9回:令和4年9月公表)」によると、「麻布狸穴町」の地域危険度は“1”(※)となっており、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、麻布狸穴町は3件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”となっています。

 本マンションの総評

谷底低地に位置する高低差10m超の傾斜地です。
周辺のボーリング調査は良くありません。
地形的に谷地で、敷地内の浸水可能性のメッシュは古川の氾濫浸水区域に繋がっています。
スーパーゼネコンが施工した、耐震等級”2の”中層RC造建物であり、建物損壊リスクは低いと判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

高低差10m超の傾斜地で、周辺のボーリング調査も良くないので、地盤リスクは無視できません。地形的に谷地で、敷地内の浸水可能性のメッシュは古川の氾濫浸水区域に繋がっているので、浸水リスクも顕在です。その他のリスクは低いので、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。