物件名　エアライズタワー

１．大地震が発生しても安全か

[所在地] 〒170-0013 東京都豊島区東池袋４丁目５−１

標高・地形

●暗渠となった水窪川の流域です。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

表層地盤増幅率

●良好な(低い)数値であり、地震時の揺れを小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

ボーリング調査

●敷地内に複数ある公開されたボーリング調査地点は結果がまちまちです。
▼ある地点では、深度8mほどでN値20を超え、概ね固い地層が続いた後、深度19mほどで支持層となります。
▼別の地点では、深度10mほどでN値20を超えますが、深度18m～19mにN値10を切る地層が挟まり、深度22m以深にも少し柔らかくなり、深度26m以深ではN値20を切ります。当該地点では、深度30mを過ぎても支持層に到達しません。
●結果が割れた際には保守的に捉えることとし、浅いうちに固い地層となるものの、地中深くに埋没谷エリアのような、マンション用地としては柔らかい地層が厚く堆積しているので、地盤が良い場所とはいえません。

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか？（対象地は埋没谷エリアには該当しませんが、参考まで)

建物

●縦長のタワー型高層マンションです。
●タワー形状の高層マンションは、防災面からは良い点がありません。万が一、施工不良があった場合には即大きな建物損壊リスクに繋がりますし、発災後にエレベーターが動かなくなると、高層階の住民は難儀するでしょう。防犯面等のメリットはありますが、本サイトは”防災”の観点からの評価になりますので、タワー形状の高層建物というだけでマイナス評価とします。

【参照】タワーマンションを防災面では評価しない理由(より詳細に)

２．1000年に一度の大水害が発生しても安全か

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

３．その他の災害リスク

接面道路

●南西側都道(幅員約27m)、南東側区道(幅員約18m)、北西側区道(幅員約8.3m)の3本の道路に接面する3方路地です。
●接道部分では、敷地後退をして歩道等を整備しています。
●都道と接面しているので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

●東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「東池袋4丁目」の地域危険度は“１”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。

※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、東池袋4丁目は54件となっており、治安は“5段階で最悪レベル”です。
●首都高速5号池袋線に隣接していることから、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

４．本マンションの総合評価

【地震リスク】
表層地盤増幅率は良好ですが、ボーリング調査は、リスクがないとはいえない結果です。その場所に建つタワー形状の高層建物なので、相応の災害リスクがあると判断します。
【水害リスク】
暗渠となった水窪川の流域である谷底低地に位置し、約0.5mの浸水可能性が指摘されています。
【その他リスク】
特段の災害リスクなし

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル３”とします。
(５段階評価で５が最も安全)

《評価時点》2025年7月