【防災力:4】パークハウスフォレストリエ

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族のと”財産を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 パークハウスフォレストリエ

[所在地] 〒157-0071 東京都世田谷区千歳台1丁目29−1

防災力 Level 4
地盤 []台地、ボーリング調査は比較的良好
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []中層RC造建物
火災 []接道状況及び系統連続性は劣る
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約40m~44mの台地に位置します。
敷地には高低差がありますが、大規模な擁壁の築造も見られず、傾斜地リスクは小さいと推察します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.61~1.68”です。
都区内の武蔵野台地エリアではやや高い数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと、地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
北側で隣接する調査地点では、深度7m~9mにN値2の柔らかい地層が混在するものの深度12m~15mほどで支持層となるようです。
支持層が比較的浅いので、マンション適地といえる場所です。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に約0.2mの浸水可能性の指摘がありますが、全体に大きな影響を与えることはないと判断します。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2009年5月竣工の中層RC造建物(地上8階建)です。
施工会社は、マンション建設を多く手掛ける「木内建設」です。
建物の形状が少し複雑(P字状)であることが気になるものの、中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

東側で幅員約3.8m~4mの区道と接面しています。
この東側接面区道も少し進むと幅員が4mに満たない部分が多く、周辺も幅員4m未満の細街路が広がる地域です。
対象地にアクセスする道路で4m超の幅員を保つものはなく、系統連続性は「劣る」と判断します。
道路が狭く系統連続性も劣り消防車や救急車のアクセスに一抹の不安を残すため、火災時の災害リスクはそれなりにあると判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「千歳台1丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数20223年累計」を見ると、千歳台1丁目は15件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
北西隣地にゴルフ練習場があり、騒がしく感じる可能性があります。

 本マンションの総評

標高40m超の「台地」です。
ボーリング調査は比較的良好で、マンション適地といえる場所です。
大きな浸水リスクはないでしょう。
中層RC造建物なので、建物損壊リスクは低いでしょう。
周囲に狭い道路が残り、系統連続性は「劣る」ため、火災時の災害リスクはそれなりにあります。

ボーリング調査の結果が比較的良好な台地に位置しますので、地盤リスクは低いと判断します。浸水リスクや建物損壊リスクも低いですが、周辺に細街路が残り火災リスクは無視できないので、防災力を“レベル4”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。