【防災力:5】神楽坂トワイシアヒルサイドレジデンス
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることができる不動産なのか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 神楽坂トワイシアヒルサイドレジデンス
1.大地震が発生しても安全か
| 対地震 | Level 4/5 (大きなリスクなし) |
| 地盤ハザード | [5/5]該当なし |
| 地盤増幅率 | [4/5]良好 |
| ボーリング | [3/5]悪くもないが良くもない |
| 建物 | [4/5]どっしりとした形状 |
| 【対地震の評価】 [地盤] ●表層地盤増幅率が良好な台地に位置し、ボーリング調査でも、地震時に揺れが大きくなるようなリスクはみられないので、大きな地盤リスクはないと判断します。 〔建物〕 ●どっしりとした形状なので、建物自体の損壊リスクは低いと判断します。 〔対地震総評〕 ●大きな地盤リスクがないと推察される場所に建つ、どっしりとした形状の建物なので、地震時に大きな被害が生じる可能性は低いと判断します。 |
[所在地] 〒162-0816 東京都新宿区白銀町6−1
標高・地形
| 標高 | 約10m~16m |
| 地形 | 台地 |
●高低差約6mの傾斜地です。敷地は切土して造成しているようです。
●傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがありえます。
●コンクリートでガチガチに固めているので問題ないと見る向きもありますが、傾斜地は、地震時の揺れが複雑になることもあるようなので、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
●また、敷地に高低差(数m)があり、切土のために擁壁を設置していると、擁壁も築年が古くなると補修が必要となるため、修繕費用(保守管理費用)が必要というコスト面の問題が生じます。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
地盤ハザード(災害危険)エリア
| 液状化 | 該当なし |
| 沖積層 | 該当なし |
| 埋没谷 | 該当なし |
| 急傾斜等 | 該当なし |
表層地盤増幅率
| 表層地盤増幅率 | 1.45 |
●良好な(低い)数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●西方隣地にある調査地点では、
▼深度8mほどでN値10を超えます。
▼深度13mほどにN値10を切る地層が挟まります。
▼支持層の深さは、15m~16mのようです。
▼地下水位の下に砂質の地層が存在しますが、深度8m過ぎにはN値20超となることや、建物の基礎工事のために掘削することを考慮すると、液状化リスクは大きなものではないと判断します。
●浅いうちにそれなりに固い地層となり、支持層もさほど深くはないので、地震時に揺れが大きくなるリスクは低いと考えます。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
建物
| 築年 | 2004年2月竣工 |
| 構造 | RC造地上12階建 |
| 施工会社 | 大林組 |
| その他 | - |
●どっしりとした形状なので、建物自体の損壊リスクは低いと判断します。
2.1000年に一度の大水害が発生しても安全か
| 対水害 | Level 4/5 (大きな浸水リスクなし) |
| 標高 | 約10m~16m |
| 地形 | 台地 |
| 浸水深 | [内水氾濫等]約1.6m |
| 【対水害の評価】 [標高・地形] ●標高約10m~16mの台地に位置します。 〔浸水深〕 ●敷地のほとんどの場所に浸水可能性の指摘があり、最大では1.6mほどと、内水氾濫としては大きな数字となっています。 ●ただ、公開された下水道台帳等を閲覧する限り、当該箇所に水が集まる兆候は見られません。単に敷地の標高を反映した数字だと推察します。 〔対水害総評〕 ●浸水可能性の指摘は大きな数字ですが、標高や地形からみて、大きな浸水リスクに繋がらないと判断します。 ●想定を超える大雨が降った場合には、浸水被害が拡大する可能性があります。 |

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
3.その他の災害リスク
| その他 | Level 5/5 (特段の災害リスクなし) |
| 接道状況 | 良好(接面道路幅員約10m) |
| 系統連続性 | 良好 |
| 地域危険度 | 災害に強い地域 |
| その他 | - |
接面道路
●北側(幅員約10m)、西側(幅員約7.5m~8.5m)、南側(幅員約6m)の3本の区道と接面する3方路地です。
●目白通りや外堀通りとの接続は容易なので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「白銀町」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。

※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、白銀町は1件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
4.本マンションの総合評価
| 総合 | Level 5/5 |
| [対地震] | Level 4/5 (大きなリスクなし) |
| [対水害] | Level 4/5 (大きな浸水リスクなし) |
| [その他] | Level 5/5 (特段の災害リスクなし) |
【地震リスク】
大きな地盤リスクがないと推察される場所に建つ、どっしりとした形状の建物なので、地震時に大きな被害が生じる可能性は低いと判断します。
【水害リスク】
浸水可能性の指摘は大きな数字ですが、標高や地形からみて、大きな浸水リスクに繋がらないと判断します。
【その他リスク】
特段の災害リスクなし
⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル5”とします。
(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。
《評価時点》2025年11月

