【防災力:5】グローリオ駒沢大学
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 グローリオ駒沢大学
[所在地] 〒154-0011 東京都世田谷区上馬1丁目1−7
防災力 | Level 5 |
地盤 | [4]表層地盤増幅率が良好な台地 |
浸水 | [5]浸水可能性の指摘なし |
建物 | [4]2001年竣工の低層RC造建物 |
火災 | [4]系統連続性は普通 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高41m前後の台地に位置します。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.41”です。
●都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内にある公開されたボーリング調査地点では、
▼深度10mほどまではN値4~8の地層が続きます。
▼深度16mほどでN値50超の地層に到達しますが、柱状図の表記が18mまでしかないため、支持層か否かの判断ができません。
●周辺にある調査地点では、支持層の深さは14m~18mほどのようです。
●深度10m近くまでマンション用地としては柔らかい地層が続くので、良い地盤とはいえませんが、支持層もさほど深くはないようなので、大きな地盤リスクはないと判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
浸水リスク
浸水可能性は指摘されていません。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●2001年5月竣工の低層RC造建物(地下1階地上3階建)です。
●施工会社は、マンション建設に実績のある「三菱建設(現:ピーエス三菱)」です。
●複雑な形状ですが、低層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。
接面道路
●南西側区道(幅員約7.4m~7.9m)、東側区道(幅員約4.4m)、西側私道の3本の道路に接面する3方路地です。
●南西側道路は北西方の玉川通り(国道246号)と直線的に接続していますが、途中に幅員が5m未満の箇所があるので、系統連続性は普通と判断します。
●接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「上馬1丁目」の地域危険度は“3”(※)であり、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、上馬1丁目は11件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が良好な台地に位置します。
●ボーリング調査でも、深刻な問題は見出せませんでした。
●浸水可能性は指摘されていません。
●低層RC造建物であり、損壊リスクは低いです。
●接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。
⇒表層地盤増幅率が良好な台地に位置し、ボーリング調査でも深刻な問題はみられないので、大きな地盤リスクはないでしょう。その他の浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。