【防災力:5】ザ・パークハウス市谷加賀町レジデンス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることができる不動産なのか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ザ・パークハウス市谷加賀町レジデンス

 

1.大地震が発生しても安全か

地震に比較的強い

対地震 Level  4/5 (大きなリスクなし)
地盤ハザード [5/5]該当なし
地盤増幅率 [3/5]比較的低い
ボーリング [3/5]良いとはいえないが深刻な問題もなし
建物 [5/5]2021年竣工の中層RC造建物
【対地震の評価】
地盤
深度20mを超えても柔らかい地層が存在し、支持層も深いようなので、地盤が良いとはいえませんが、N値20以上の地層がほとんどを占めるようなので、深刻な問題もないと判断します。
建物
2021に竣工した中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。
〔対地震総評〕
地盤リスクがないとはいえない立地ですが、地震時に揺れが増幅する可能性は大きくないと推察される場所です。2021年築の中層RC造建物なので、地震の際に大きな被害が生じる可能性は低いでしょう。


[所在地] 〒162-0062 東京都新宿区市谷加賀町1丁目2−1

標高・地形

標高 約27m~28m
地形 台地


※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

液状化 該当なし
沖積層 該当なし
埋没谷 該当なし
急傾斜等 該当なし

表層地盤増幅率

表層地盤増幅率 1.52

都区内では比較的低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。


※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

周辺のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある調査地点では、
深度10m~12mほどまでN値1~2の柔らかい地層が続いています。
深度20mを超えても、N値10未満の地層が出現します。
支持層に到達するのは、深度40mほどのようです。
深度20mを超えても柔らかい地層が存在し、支持層も深いようなので、地盤が良いとはいえません。
ただ、一番近い調査地点は深度11m過ぎより深い部分が概ねN値20以上となるようなので、地震時に揺れが増幅するようなリスクはないものと推察します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

築年 2021年9月竣工
構造 RC造地下1階地上7階建
施工会社 フジタ
その他

2021年9月に竣工した中層RC造建物なので、損壊リスクは低いです。

2.1000年に一度の大水害が発生しても安全か

対水害 Level  4/5 (大きな浸水リスクなし)
標高 約27m~28m
地形 台地
浸水深 [内水氾濫等]約0.2m
【対水害の評価】
標高・地形
標高約27m~28mの台地に位置します。
浸水深
内水氾濫等により最大約0.2mの浸水可能性が指摘されています。
〔対水害総評〕
敷地の一部に0.2mほどの浸水可能性が指摘されていますが、標高や地形からみて、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫が拡大する可能性があります。


※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

3.その他の災害リスク

その他 Level  4/5 (大きな災害リスクなし)
接道状況 良好(2方路地)
系統連続性 普通
地域危険度 災害に強い地域
その他

接面道路

南側(幅員12m超)、北側(幅員が一部4mを切る箇所がある)の2本の区道に接面する2方路地です。
敷地の西側に私道もあり、3方路地といってもいい接道状況です。
大きな道路に出るのに少し距離があるので、系統連続性は普通と判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「市谷加賀町1丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。


※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、市谷加賀町1丁目は1件となっており、治安は“5段階で1番良いレベル”です。
隣りに中学校があるので、運動会のときなどは騒がしく感じるかもしれません。

4.本マンションの総合評価

総合 Level  5/5
[対地震] Level  4/5 (大きなリスクなし)
[対水害] Level  4/5 (大きな浸水リスクなし)
[その他] Level  4/5 (大きな災害リスクなし)

地震リスク
地盤リスクがないとはいえない立地ですが、地震時に揺れが増幅する可能性は大きくないと推察される場所です。2021年築の中層RC造建物なので、地震の際に大きな被害が生じる可能性は低いでしょう。
水害リスク
わずかな浸水可能性が指摘されていますが、標高や地形からみて、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
その他リスク
大きなリスクを感じるような要素なし

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル5”とします。
(5段階評価で5が最も安全)

その他

防災面とは無関係ですが、本物件は「定期借地権マンション」です。定期借地権マンションのマイナス面については、こちら↓をご参考にしてください。

「定期借地権マンション」は嫌いですか?
https://property-analysis.org/fixed-term_land_lease_mansion/

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。

評価時点》2025年9月