【防災力:5】芦花公園パークホームズ
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 芦花公園パークホームズ
[所在地] 〒157-0062 東京都世田谷区南烏山3丁目24−1
防災力 | Level 5 |
地盤 | [4]ボーリング調査が比較的良好な「高台の平坦地」 |
浸水 | [5]浸水可能性の指摘なし |
建物 | [4]全体的にどっしりとした形状 |
火災 | [5]接道状況及び系統連続性は良好 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高は47mほどの台地に位置します。周囲にも高台が広がり「高台の平坦地」といえる立地です。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.59”です。
●都区内の武蔵野台地エリアでは標準的な数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性は低い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●周辺にある調査地点では、
▼深度8m~9mほどまでN値10以下の少し柔らかい地層が続きます。
▼支持層の深さは、12m~14mほどのようです。
●浅いところに少し柔らかい地層が続くのが気掛かりですが、支持層は比較的浅いようなので、マンション用地として問題の少ない場所だと判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
浸水リスク
浸水可能性は指摘されていません。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●1995年9月竣工のSRC造地上13階建です。
●施工会社は、当時中堅ゼネコンクラスであった「東海興業」です。
●東海興業は、1997年7月に会社更生法を申請、2005年3月に更生手続きが終結したものの、2013年4月に民事再生法を申請することとなっています。本件マンションは竣工後30年近く経つ建物なので、建物の不具体等は、修繕履歴等で確認することができるでしょう。
●全体的にどっしりとした形状の建物なので、損壊リスクは低いと判断します。
●建物が少し古くなってきているので、修繕等のメンテナンスがきちんと行われているかのチェックは必須です。
接面道路
●東側(幅員約8m)、北側(幅員約3.9m~4.9m)の2本の区道と接面する角地です。東側区道との接道部分では、敷地後退をして歩道や広場を整備しています。
●東側接面道路は一方通行路ですが、北方の甲州街道(国道)及び南方の旧甲州街道との接続は容易であり、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「南烏山3丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2022年累計」を見ると、南烏山3丁目は3件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
●幹線道路である国道20号線に近接していますので、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。
【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が標準的な「高台の平坦地」に位置します。
●ボーリング調査は、比較的良好な結果です。
●浸水可能性は指摘されていません。
●全体的にどっしりとした形状の建物であり、損壊リスクは低いと判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
⇒表層地盤増幅率が標準的で、ボーリング調査が比較的良好な「高台の平坦地」に位置するので、地盤リスクは低いと判断します。その他の浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。