【防災力:5】パークホームズ巣鴨セントラルアヴェニュー

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 パークホームズ巣鴨セントラルアヴェニュー

[所在地] 〒170-0002 東京都豊島区巣鴨4丁目29−5

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤増幅率が優良レベルの台地
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []2005年竣工の中層RC造建物
火災 []系統連続性は普通(やや優る)
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約25m~27mの台地に位置しています。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.37”です。
都区内で優良レベルであり、地震時の揺れが小さくなる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
東側隣地及び周辺にある複数の調査地点では、
表層面は、N値3~5と武蔵野台地エリアとしては問題のない固さがあるようです。
その後少し固い層となりますが、深度約15m~23mにN値10前後の少し柔らかい地層が続いています。
この深い部分に柔らかい地層が続くのは、埋没谷エリアで見られる特徴です。対象地は、埋没谷エリアには該当しませんが、地中深くに柔らかい地層が連続して存在しているというのは、あまりいい兆候ではありません。
支持層に到達するのは深度27m~29mほどのようです。
表層面は問題がなさそうですが、埋没谷エリアに似た地層が見られ、支持層も深いので、マンション用地として、あまり良い場所ではありません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2005年6月竣工の中層RC造建物(地上8階建)です。
施工会社は、大手ゼネコンの「長谷工コーポレーション」及び準大手ゼネコンの「三井住友建設」の共同企業体です。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

 接面道路

南西側(幅員約8.6m)、北西側(幅員約4m~4.3m)、北東側(幅員約3.5m~4m)の3本の区道と接面する3方路地です。北東側の接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
南西側で旧中山道と接面していますが、当該道路は一方通行路なので、系統連続性は普通(やや優る)と判断します。
接道状況及び系統連続性に問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「巣鴨4丁目」の地域危険度は“3”(※) であり、災害リスクが多少残る地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、巣鴨4丁目は26件となっており、治安は“5段階で3番目のレベル”です。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率の優良な台地ですが、ボーリング調査はあまり良い結果ではありません。
浸水可能性は指摘されていません。
中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性に大きな問題はなく、火災時の災害リスクは低いと判断します。

ボーリング調査で「埋没谷エリア」のような地層があるのが把握されましたが、表層面に問題がなく、表層地盤増幅率も優良レベルである台地に位置していることから、これ単独で防災レベルを下げるほどの大きなリスクはないと判断します。その他のリスクも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。