【防災力:5】パークアベニュー芦花公園

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 パークアベニュー芦花公園

[所在地] 〒157-0061 東京都世田谷区北烏山1丁目2−1他

防災力 Level 5
地盤 []ボーリング調査が比較的良好な高台の平坦地
浸水 []大きな浸水リスクなし
建物 []全体的にどっしりとした形状の建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約47m~48mの台地に位置します。周囲にも高台が広がり「高台の平坦地」といえる立地です。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.67”です。
都区内の武蔵野台地エリアではやや高い数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある調査地点では、
深度9mほどまでN値1を含む柔らかい地層が続きます。
支持層の深さは、11m~12mほどのようです。
深度9mほどまで柔らかい地層が続くので、地盤の良い場所とはいえないですが、支持層が比較的浅いので、マンション用地として問題の少ない場所だと判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

敷地の一部に約0.2mの浸水可能性が指摘されていますが、地形や標高から見て、敷地全体に大きな影響はないものと考えます。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

1999年3月竣工の中層RC造建物(地上7階建)です。
施工会社は、準大手ゼネコンの「三井建設(現:三井住友建設)」です。
中層建物1棟(1番館)及び低層建物4棟(2番館~5番館)なので、損壊リスクは低いでしょう。
ただ、建物が少し古くなってきているので、修繕等のメンテナンスがきちんと行われているかのチェックは必須です。

 接面道路

南側国道(幅員約20m)、東側区道(幅員約5.5m~8.5m)、北側区道(幅員約6.8m~7.9m)の3本の道路と接面する3方路地です。北西側の一部でも私道と接面しており、4方路地のような接道状況です。
区道との接道部分では、敷地後退をして歩道を整備しています。
甲州街道(国道)沿いであり、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「北烏山1丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、北烏山1丁目は17件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。
特に1号館は、幹線道路である国道20号線沿いなので、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

表層地盤増幅率がやや高めの「高台の平坦地」に位置します。
ボーリング調査は、比較的良好な結果です。
大きな浸水リスクはありません。
中層及び低層のRC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

表層地盤増幅率はやや高めですが、ボーリング調査が比較的良好な結果である「高台の平坦地」に位置することから、大きな地盤リスクはないと判断します。その他のリスクも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。