【防災力:3】ルミナリータワー池袋

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることができる不動産なのか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ルミナリータワー池袋


[所在地] 〒171-0014 東京都豊島区池袋2丁目52−3
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防災力 Level 3
地盤 []埋没谷のような柔らかい地層あり
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []タワー型の高層建物
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約33mの台地に位置します。
「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。


※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.42″です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れを小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。


※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内にある公開されたボーリング調査地点では、
深度7m過ぎまでは、N値2などの柔らかい地層が混在します。
深度13mほどでN値50超の地層となりますが、深度18m~25mほどにN値7~16のマンション用地としては柔らかい地層が存在します。
深度26mほどで再度N値50超となった後、深度29m~34mほどにN値14~25の地層となります。
支持層の深さは39m余りであるようです。
近隣の調査地点も、概ね同様の地盤です。
浅いうちに固い地層となるものの、地中の深いところに埋没谷のような柔らかい地層が存在するので、良い地盤とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?(対象地は「埋没谷エリア」に該当しませんが、参考まで。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。


※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2013年2月竣工のRC造地下1階地上30階建です。
施工会社は、大手ゼネコンの「長谷工コーポレーション」です。
縦長のタワー型マンションです。
タワー型マンションは、防災面からは良い点がありません。万が一、施工不良があった場合には即大きな建物損壊リスクに繋がりますし、発災後にエレベーターが動かなくなると、高層階の住民は難儀するでしょう。防犯面等のメリットはありますが、本サイトは”防災”の観点からの評価になりますので、タワー型というだけでマイナス評価とします。

【参照】タワーマンションを防災面では評価しない理由(より詳細に)

 接面道路

西側(幅員約28m)、南側(幅員約8m)、東側(幅員約8m)の3本の区道に接面する3方路地です。
川越街道(国道)等の幹線道路との接続は容易なので、系統連続性は良好と判断します。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「池袋2丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、池袋2丁目は230件となっており、治安は“5段階で最悪レベル”です。
池袋の繁華街エリアなので、騒がしい可能性があります。

 本マンションの総評

表層地盤増幅率が良好な台地に位置します。
近隣のボーリング調査では、埋没谷のような地中深くに少し柔らかい地層があることが認められたので、あまり良い地盤とはいえません。
浸水可能性は指摘されていません。
タワー型の高層建物なので、相応の災害リスクがあると判断します。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

表層地盤増幅率が良好な台地に位置しますが、ボーリング調査では、埋没谷のような地中深くに少し柔らかい地層があることが認められたので、地盤リスクを無視できません。タワー型の高層建物なので、相応の災害リスクがあると判断します。その他の浸水リスク及び火災リスクは低いです。これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル3”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。