【防災力:5】グランドメゾン杉並シーズン
「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。
物件名 グランドメゾン杉並シーズン
[所在地] 〒167-0021 東京都杉並区井草2丁目35−12−1他
防災力 | Level 5 |
地盤 | [5]ボーリング調査に問題のない台地 |
浸水 | [4]大きな浸水リスクなし |
建物 | [4]概ねシンプルな形状 |
火災 | [5]接道状況及び系統連続性は良好 |
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら) |
標高・地形
●標高は約47mです。地形図では、「切土地」と表示されますが、周辺には台地が広がっており、「高台の平坦地」といえる場所です。
●「液状化」「埋没谷」等の地盤ハザードエリアに該当しません。
※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]
表層地盤増幅率
●表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.52~1.54”です。
●都区内では比較的低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと、地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。
※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]
【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)
近隣のボーリング調査
●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●周辺にある調査地点では、
▼表層はN値3~5ほどあるようです。
▼深度10mほどまでN値6以下の地層が続きます。
▼支持層の深さは、18mほどとなるようです。
●表層面に問題がなく、支持層もさほど深くはないので、大きな問題のない場所であると判断します。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。
浸水リスク
●敷地の一部に最大0.7mほどの浸水可能性が指摘されています。
●対象地の開発を反映した下水道台帳が公開されていないため詳細は不明ですが、地形や標高から見て、この浸水可能性の指摘が敷地全体に大きな影響を及ぼすことはないものと判断します。
※想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫の被害が拡大する可能性があります。
※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]
建物
●2007年3月竣工のRC造8階建~14階建の建物がA棟からL棟まで建ち並んでいます。
●施工会社は、大手ゼネコンの「長谷工コーポレーション」です。
●概ねシンプルな形状なので、建物損壊リスクは低いと判断します。
接面道路
●北側都道(幅員約15m)、南側・西側区道(いずれも幅員約6m)の3本の道路と接面する3方路地です。区道との接道部分では、敷地後退をして歩道等を整備しています。
●千川通り(都道439号)に接面していますので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
地域危険度調査
東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「井草2丁目」の地域危険度は“1”(※)であり、災害に強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で“1”が最も安全であることを示しています。
周辺環境他
「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、井草2丁目は10件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
本マンションの総評
●表層地盤増幅率が標準以下の「高台の平坦地」に位置しています。
●ボーリング調査から、大きな地盤リスクの兆候は見出せませんでした。
●最大0.7mほどの浸水可能性が指摘されていますが、全体に大きな影響を及ぼすことはないものと判断します。
●シンプルな形状のRC造建物がほとんどであり、損壊リスクは低いと判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。
⇒表層地盤増幅率が標準以下の「高台の平坦地」に位置し、ボーリング調査にも深刻な問題は見られないので、地盤リスクは低いと判断します。浸水リスク、建物損壊リスク、火災リスクのいずれも低いことから、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)
≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。