物件名　シティタワー池袋

１．大地震が発生しても安全か

[所在地] 〒170-0013 東京都豊島区東池袋２丁目３８−４

標高・地形

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

表層地盤増幅率

●良好な(低い)数値であり、地震時の揺れを小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●北方で近接する調査地点では、
▼深度9m過ぎにN値10、深度14mほどでN値50超の地層となります。
▼ただ、深度18m～22mでN値8～20、深度28m過ぎにもN値17の地層が挟まります。
▼支持層の深さは33mほどであるようです。
●東方で近接する調査地点は、全体的にN値が低め、かつ少し柔らかい地層が複数回挟まります。支持層の深さは35m過ぎであるようです。
●浅いうちにそれなりに固い地層となるものの、地中深くに柔らかい地層が挟まるので、地盤が良い場所とはいえません。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、当該地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

●免震構造ですが、縦長のタワー型高層マンションです。
●タワー形状の高層マンションは、防災面からは良い点がありません。万が一、施工不良があった場合には即大きな建物損壊リスクに繋がりますし、発災後にエレベーターが動かなくなると、高層階の住民は難儀するでしょう。防犯面等のメリットはありますが、本サイトは”防災”の観点からの評価になりますので、タワー形状の高層建物というだけでマイナス評価とします。
●免震構造を採用しているので、損壊リスクは低いですが、災害リスクは残ると判断します。

【参照】タワーマンションを防災面では評価しない理由(より詳細に)
【参考】東日本大震災から学んだのは「“想定”が少ない方が安全」（免震構造についての私見が含まれます)

２．1000年に一度の大水害が発生しても安全か

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

３．その他の災害リスク

接面道路

●南西側国道(幅員26m超)、北西側区道(幅員約4m～4.2m)の2本の道路に接面する角地です。
●接道部分では、敷地後退をして歩道等を整備しています。
●国道に接面しているので、系統連続性は良好です。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

●東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「東池袋2丁目」の地域危険度は“２”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。

※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、東池袋2丁目は49件となっており、治安は“5段階で4番目の悪いレベル”です。

４．本マンションの総合評価

【地震リスク】
表層地盤増幅率は良好ですが、ボーリング調査は、リスクがないとはいえない結果です。その場所に建つタワー形状の高層建物なので、免震構造であっても相応の災害リスクがあると判断します。
【水害リスク】
「高台の平坦地」といえる立地で、浸水可能性の指摘がないので、浸水リスクは低いです。
【その他リスク】
特段の災害リスクなし

⇒地盤及び建物の両方にリスクが認められるので、防災力を“レベル３”とします。
(５段階評価で５が最も安全)

《評価時点》2025年9月