【防災力:5】ブリリアタワー代々木公園クラッシィ

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害等に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることのできる可能性が高い不動産であるか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 ブリリアタワー代々木公園クラッシィ


[所在地] 〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷1丁目49−21

防災力 Level 5
地盤 []表層地盤増幅率及びボーリング調査が良好
浸水 []浸水可能性の指摘なし
建物 []免震構造
火災 []接道状況及び系統連続性は良好
※5段階評価で5が最も安全(判断基準はこちら)

 標高・地形

標高約25m~28mの切土地(台地から谷地に至る緩やかな傾斜地)に位置します。
対象地は、12万年前~16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか?

 表層地盤増幅率

表層地盤における地震時の揺れの大きさを示す地盤増幅率は”1.5”です。
都区内では低い数値であり、地震時の揺れが小さく抑えられる可能性が高い場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。

※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
周辺にある複数の調査地点:
深度4m~6mほどにはN値2の柔らかい地層があります。
支持層には深度8m~14mほどで到達するようです。
対象物件の公式ホームページに「地表面から深さ約13mの地盤に直接基礎」との記載があります。
支持層が浅く、直接基礎で施工できるので、マンション適地です。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

浸水リスク

浸水可能性は指摘されていません。

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

 建物

2018年11月竣工のRC造地下1階地上19階建です。
施工会社は、スーパーゼネコンの「清水建設」です。
建物には『免震構造』が採用されているため、損壊リスクは低いです。

 接面道路

西側都道(幅員約40m)、南側都道(幅員約33m)、北側区道(幅員約6.2m)、東側区有道路の4本の道路に接面している4方路地です。ほとんどの接道部分では、敷地の一部を提供して通路や歩道を整備しています。
山手通り(都道)及び井の頭通り(都道)の交差点に位置するので、系統連続性は良好です。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「富ヶ谷1丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。
※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2023年累計」を見ると、富ヶ谷1丁目は44件となっており、治安は“5段階で4番目の治安が悪いレベル”です。
山手通り及び井の頭通りの交差点に位置するので、気管支や肺に病気を持つお子さんがいるファミリーにはお勧めできません。

【参照】幹線道路沿いの物件を勧めない理由

 本マンションの総評

埋没谷エリアの切土地ですが、表層地盤増幅率及びボーリング調査が良好な場所です。
浸水可能性は指摘されていません。
スーパーゼネコンが施工した『免震構造』の建物であり、損壊リスクは低いです。
接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

表層地盤増幅率及びボーリング調査が良好な場所なので、地盤リスクは低いと判断します。その場所に建つ、スーパーゼネコンが施工した『免震構造』のRC造建物なので、損壊リスクは低いです。その他のリスクも低いので、防災力を“レベル5”とします。(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。