【防災力:4】世田谷千歳台ガーデン&レジデンス

「東南海トラフ地震」「首都直下地震」等の大地震や、千年に一度といわれるような「スーパー台風」「線状降水帯豪雨」等の大水害に遭遇しても、家族の”命”と”財産”を守ることができる不動産なのか否かを簡易評価します。
災害に強い不動産は資産性も保たれます。
※建物が壊れたら資産性どころの話ではないので。

物件名 世田谷千歳台ガーデン&レジデンス


1.大地震が発生しても安全か

地震に強い

対地震 Level  5/5 (リスク小)
地盤ハザード [5/5]該当なし
地盤増幅率 [1/5]やや高い
ボーリング [4/5]概ね良好
建物 [5/5]2015年竣工の中層RC造建物
【対地震の評価】
地盤
台地に位置し、ボーリング調査で、支持層が比較的浅いことが把握できるので、概ね良好な地盤といえるでしょう。
建物
2009年竣工の中層RC造建物なので、建物自体の損壊リスクは低いでしょう。
〔対地震総評〕
概ね良好な地盤といえる場所に建つ中層RC造建物なので、大きな地震が発生しても被害が生じる可能性は低いでしょう。

[所在地] 〒157-0071 東京都世田谷区千歳台1丁目31−4

標高・地形

標高 約42m~43m
地形 台地


※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

液状化 該当なし
沖積層 該当なし
埋没谷 該当なし
急傾斜等 該当なし

表層地盤増幅率

表層地盤増幅率 1.68

標準よりやや高い数値であり、地震時の揺れが大きくなる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が”1.8”以上だと、地盤が弱い(揺れやすい)とされます。推奨レベルは”1.6”以下です。


※ [J-SHIS Map(提供:防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

周辺のボーリング調査

敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
北東方にある複数の調査地点では、深度7m~9mにN値2の柔らかい地層が混在するものの深度12m~15mほどで支持層となるようです。
支持層が比較的浅いので、マンション適地といえる場所です。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

築年 2015年3月竣工
構造 RC造地上5階建
施工会社 長谷工コーポレーション
その他

中層RC造建物なので、損壊リスクは低いでしょう。

2.1000年に一度の大水害が発生しても安全か

対水害 Level  4/5 (大きな浸水リスクなし)
標高 約42m~43m
地形 台地
浸水深 [内水氾濫等]約0.4m
【対水害の評価】
標高・地形
標高約42m~43mの台地に位置します。
浸水深
最大約0.4mの浸水可能性が指摘されています。
〔対水害総評〕
内水氾濫としては、少し大きな浸水深です。下水道台帳をみると、西側接面道路の下にはこの地域の下水道の幹線が通っており、地域の排水が集中する場所であろうことが推察されます。
想定を超える大雨が降った場合には、内水氾濫が拡大する可能性がある立地ですが、浸水可能性の指摘が約0.4mにとどまることや、標高や地形からみて、大きな浸水リスクはないと判断します。


※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

3.その他の災害リスク

その他 Level  3/5 (災害リスク有)
接道状況 やや劣る(接面道路幅員約3.8m~4m)
系統連続性 劣る(周辺に細街路が広がる地域)
地域危険度 災害に比較的強い地域
その他

接面道路

西側で幅員約5.6m~6.4mの区道と接面しています。
道路と接面している部分は、敷地後退して歩道も整備し、幅員も十分に確保していますが、この西側接面道路は一方通行路、かつ北方でも南方でもすぐに幅員が4mに満たなくなる道路であり、周辺も幅員4m未満の細街路が広がる地域です。
幹線道路から対象地にアクセスする道路で4m超の幅員を保つものはなく、系統連続性は「劣る」と判断します。
道路が狭く系統連続性も劣り消防車や救急車のアクセスに一抹の不安を残すため、火災時の災害リスクはそれなりにあると判断します。

地域危険度調査

東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「千歳台1丁目」の地域危険度は“2”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。


※地域危険度は、5段階評価で1が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、千歳台1丁目は12件となっており、治安は“5段階で1番安全なレベル”です。
北隣地にゴルフ練習場があり、騒がしく感じる可能性があります。

4.本マンションの総合評価

総合 Level  4/5
[対地震] Level  5/5 (リスク小)
[対水害] Level  4/5 (大きな浸水リスクなし)
[その他] Level  3/5 (災害リスク有)

地震リスク
概ね良好な地盤といえる場所に建つ中層RC造建物なので、大きな地震が発生しても被害が生じる可能性は低いでしょう。
水害リスク
標高や地形からみて、大きな浸水リスクはないと判断します。
その他リスク
周辺は幅員4m未満の細街路が多い地域なので、緊急車両のアクセスに一抹の不安を感じます。

⇒これらを総合的に勘案し、防災力を“レベル4”とします。
(5段階評価で5が最も安全)

≪注意事項≫
1. 本件評価は、不動産鑑定評価の手法に則ったものではありません。公開された情報のみを根拠とした「簡易評価」であり、実際に購入の判断をする際には、より詳細な調査が必要となります。
2. 本件評価の「リスク評価」は相対的なものです。防災上、“絶対に安全”といえる立地はありません。
3. 本件評価により損害や紛争が発生した場合でも、当社は責任を負いません。

評価時点》2025年9月